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人工知能ではとても無理 藤沢『残日録』

(2016.02.07)  亡くなった藤沢周平さんの『三屋清左衛門残日録』(写真=文春文庫)を原作とした新作ドラマが、先日、BSフジで放送されていた。北大路欣也さんが主演で、今で言えばエリートの男性サラリーマンの定年後の哀愁がしみじみと伝わってくる作品である。

 Imgp9213  原作の中では、

  零落

という短編が気に入っていたのだが、ドラマでは

  霧の夜

というのがよかった。どちらもそうだが、エリートでなくても社会から次第に取り残されていくという言いようのない寂しさを強く感じ始めているブログ子の心のうちを見透かしたようなドラマだった。

 こういう男の心理は、今話題になっている人工知能作家には当分無理、いや、とうてい書けないだろう。そう思った。

  日残りて

     暮るるに

        いまだ遠し

 しかし、そう思っているのは本人だけであり、もはや周囲ではとっくに日は沈んだとみられている。せいぜいが薄明かりだろう。その薄明かりがドラマではほんのりと輝いていたのがうれしかった。

 威勢のいいフジテレビも、たまには心に響くドラマを放送すると感心した。 

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