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人類の「大いなる旅」ナバリノ島紀行    - 南米パタゴニア

(2015.05.05)  行楽の大型連休中だから言うわけでもないが、

 死ぬまでに一度は行ってみたい場所

Imgp7542ng20063 というツアーがある。その一つに、風と氷河の荒涼たる南米パタゴニアがあり、そのまた南端のそのまた南の島、ナバリノ島(チリ)にも行けるらしい。世界周航のマゼランが立ち寄ったことで有名なフェゴ島よりも南で、緯度で言えば南緯55度。日本近海で言えば、北緯55度のサハリン島の北端に相当する。

 ● 一度は行ってみたい場所

 高額のツアー代を払ってでも、なぜにそんなところに行きたいのか。それは、今から20万年前にアフリカを出発したわれわれの祖先、つまり現生人類が世界中に散り、移住していったもっとも過酷で長いルートであり、最果ての地でもあるからだ。

 4万年前にはバイカル湖のほとりの日本人とよく似たモンゴロイド(ブリヤート族)として登場。さらに氷河期が終わりを告げるころ、約2万年から1万5千年前にはまだ陸続きだったベーリング海を渡る。そして、アメリカ大陸北部から、ほぼ西海岸沿いに南下。1万5千年から1万2千年前ごろには、モンゴロイド系の人類が最果ての南米パタゴニアに行き着いたというわけだ(写真右= 日本版「ナショナル・ジオグラフィック」2006年3月号特集)。

 ● 風と虹の大地

 そんなわけで、ブログ子も一度は行ってみたいと思っていたのだが、

 先日(5月4日)のBSプレミアムで、俳優、堤真一さんを案内人に、

 Image2138 風と虹の大地 南米パタゴニア

というのを放送していた。

 そこのアルゼンチン領内の南端には、今からおよそ1万年前と考えられているという

 洞窟壁画(洞窟名はクエバ・デ・ラス・マノス)

が残っている(写真= 同番組テレビ画面より)。人の手形(今から2500-2600前のものらしい)もあるこの洞窟絵には、おどろいたことに

 今も生息しているラクダに似た牛の仲間、グアナコ

が見事にタッチで何頭も描かれていた。

 ● 現代文明の冷酷さ

 番組のクライマックスは、先のナバリノ島(ウキカ村)に、こうした洞窟壁画を描いていた子孫を訪ねるところ。19世紀末まで漁業を営み、なんと裸で生活していたことが写真に残っている。その子孫は果たしてモンゴロイド系の顔立ちだろうか。

 番組ではその子孫、ヤーガン族の立派な現代的な家を訪ねた。その80代女性の顔立ちは、白人系ではなく、どちらかというと

 モンゴロイド系

に近い気もする。ただ、よりアメリカ原住民の顔立ちに似ているといえばいえる。ラテン系ではないだろう(写真下= 同番組テレビ画面より)。小学生くらいの女のお孫さんも登場していたが、モンゴロイド系とは思えなかった。ラテン系かもしれない。近くにある貝塚まで案内してくれてもいた。

 Imgp7537 また独自のヤーガン語を話してくれたが、ヤーガン族はもうここにもほとんどいないらしい。アフリカの世界最古の現生民族といわれる

 ブッシュマン(ナミビア)

と同様、近代および、とくに現代文明の冷酷な荒波の中で、たった100年で消え去ろうとしている。

 人類の大いなる旅路の果ての自然の荒涼さには驚いた。が、「白人をうらむ気持ちはない」との件の女性の言葉にもかかわらず、旅路の果てのわずかこの100年に彼らがこうむった過酷さを思わずにはいられない。

 最果てには、一度は行ってみたい。しかし、二度は物見遊山としては冷酷すぎる。これがブログ子の拝見した感想である。

 Imgp7531 (ヤーガン人が舟の上で火をたいている様子を描いてくれたお孫さんのスケッチ)

  ● 記録写真

 番組で紹介された記録写真(現地博物館の展示)

 Image215312

 Image21561

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