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ちょっと変わった冒険的人生論

Nasaorionfirsttestflightillustratio (2014.12.10)  今月に入って、日本の「はやぶさ2」が小惑星に向かって地球を飛び立った。東京オリンピック直後の秋には、たくさんの実物サンプル試料とともに戻ってくる6年間の宇宙の旅である。

 一方、アメリカも、一度は頓挫しそうになったが、有人火星探査機、オリオンの試作機をつい最近打ち上げ、試験機としての所期の目的は、これでほぼ達成したらしい。

 今後は、2010年代に月基地づくりのための無人月飛行、2020年代に月有人飛行、月基地からの有人火星探査を2030年代に実現するという壮大なプロジェクト( 写真上 = NASAオリオン新宇宙船 )。

 人間はなぜ未知に憧れ、あえて冒険に乗り出すのであろうか。資源探査、あるいは地球上での国威発揚なのだろうが、人間本来が持つおさえがたい好奇心もあるだろう。好奇心こそが人類の進化の源泉であり、好奇心にうながされた冒険心こそが人間の人間たる所以、あかしであるともいえる。

 そんな冒険心について、ブログ子は今年一年間、多くの本を読んだ。そこからは

 Imgp5281 ちょっと変わった冒険的人生論

が浮かび上がったように思う。

 その第一は、何といっても

 『大西洋漂流76日間』(S.キャラハン、早川書房)

である。以前、このブログでも取り上げたが、恐怖と孤独のなかで生きのびるには何が必要か。そんなことをまざまざと、しかも具体的に知ることができた。

 ブログ子の人生観を大きく変えた一冊である。

 第二は、

 『空へ エベレストの悲劇はなぜ起きたか』( J.クラカワー、文春文庫 )

である。冒険心にともなうリスクは、基本的に本人の自己責任において引き受けるものである。それを履き違えれば、そこに起こるべくして起きる悲劇が待っている。そんなことを痛切に物語っていた。

 人生という冒険も、そういうものであることをつくづく感じる。

Imgp6191  第三は、

 『エベレストを越えて』(植村直巳、文春文庫)。

 この二冊は、人間の心をコントロールすることが、いかにむずかしいか、そのことを思い知らされる。

 機械をコントロールすることは人間にできるかもしれない。しかし、本人を含めて人の心には深い闇が横たわっており、極限状態にあってはコントロールすることは至難。

 これらの本を読むと、それはよほどの幸運でもなければ不可能ではないかとさえ思えてくる。

  この三冊を、あえて

 Image2039_2 冒険的人生論の書

と書いたのは、そんな意味である。並みの人生論なんか蹴散らしてしまうようなすごみのある出来であることを、ここに書いておきたい。

 あえて付け加えれば、これらの三冊は、成功には何が必要かについて、火星などの有人飛行でも有益な示唆を与えてくれるだろう。 

 

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