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あれから4半世紀、超新星1987Aの現在 

Imgp66901987a20141223 (2014.12.26)  ブログ子は、夜空に輝く大マゼラン雲をあおぐ南米チリのアタカマ大型ミリ波/サブミリ波干渉計(通称、ALMA。複数の巨大電波望遠鏡群を国際共同で運用 )のサポーターをしている。応援団というぐらいの意味しかないが、そのせいか、毎月満月の日に、メールで最新成果を紹介する

  ALMAメールマガジン

が届く。サイエンスボランティアをしている浜松科学館でこの望遠鏡などを駆使した最新の

 超新星1987Aの現在

について、ロンドン大学の松浦美香子研究員が生で解説するというので、その講演会に出かけた( 写真上 = 浜松科学館、12月23日 )。

 この超新星は、1987年2月、400年ぶりにとらえられたもので、望遠鏡の発明後、初めて爆発のその様子が詳細にとらえられた。

 それだけでなく、なんと、ニュートリノでも観測されたとても貴重な星。つまり、地球上では決して実験できない素粒子のふるまいを詳細に知ることができた。

  12_27_0_1sn1987a この講演会で示された観測データをもとにした

 1987Aの現在の想像図(ALMA、左写真)

 大きな質量の星は最後に超新星として大爆発をおこすのだが、そのあとには、遠赤外線の光でみると、チリ(冷えた微粒子)が地球の重さの1万倍という大量さで散らばっていることがわかった。想像図の真ん中の赤い部分がそれだという。

  こういう壮大な話を年末に聞くのもまた楽しいものだ。

 ● 「次」の出現では重力波も

 なお、この超新星から、とくにニュートリノの捕獲から、どんなことがわかるのかについては、

 「日経サイエンス」2014年7月号

 ニュートリノ望遠鏡が待つ次の超新星爆発

というのが、面白い。ほかの銀河の統計的なデータから、もうそろそろ次の超新星が天の川に出現してもおかしくないという話である。

 もし1987Aよりはるかに地球に近い天の川内で出現すれば、前回よりはるかに大量のニュートリノが捕獲されるはずだ。そのほかに、日本をはじめ世界の重力波観測施設が待ち構えている

 重力波の捕獲も可能

かもしれないという期待があろう。そうなれば、現在の重力理論への貢献は計り知れない。宇宙の初期、つまり

 原始重力波の検知

という宇宙論への貢献も期待できる。

 これらのことは、30年前には、絵空事であったことを思うと、まさに最近の天文学の最前線は隔世の感がある。

 ● 注記 1987Aの位置と、ニュートリノ捕獲のデータ(1987年2月)

12_27_2sn1987a

 12_27_1  

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