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統計でウソをつく方法 政府の場合

(2014.10.11)  消費税をさらに2ポイント上げて予定通り来年10月から10%にするかかどうか、その決断の時が迫っている。その判断の重要な材料なのがGDP(国内総生産)の伸び率や、物価や消費動向の政府統計である。

 先日発表されたGDPの4-6月期の政府二次速報が前期比マイナス7.1%と、一次速報のマイナス6.8%より大幅に下方修正されたことが、今、消費動向の変化を探る上で話題になっている(「注記」参照)

 エコノミストの間で、それは想定内、想定外と論議がやかましい。

 ● 消費増税の影響がはっきり

  そんななか、「週刊現代」2014年10月4日号の

 Image2015z20041004_2 ドクターZは知っている

というのが鋭かった。今週のテーマは、

 現実を知る政府統計の正しい読み方

というようになっている( 写真 )。要するに、たとえば、7月の消費低迷について政府は

 この原因は「天候不順」

と説明している。しかし、そんなばかなことはありえないというのだ。

 なぜなら、総務省の4月以降の4-7月の4カ月平均の消費動向(いわゆる家計調査)はこの30年間で最低。4か月というそんな長い期間の、しかも過去最低水準の大幅落ち込みは、天候不順では説明できないというわけだ。消費増税の影響なのだ。

 この例では、

 欠けている、あるいは隠されている統計資料はないか

という考察をすれば、過去の家計調査の比較から、ただちに政府のもっともらしいウソはばれてしまう好例である。そんなことは言えはしないというわけだ。

 誤った原因は、示されたデータはそういえるために必要な統計結果なのだが、そういえるための十分条件ではなかったのだ。都合のいい必要条件だけを見せられて、たいていの人はコロリとだまされる。

  この事例でもわかるが、GDPについても、政府発表の一次データを見た上で、自分でGDPという二次統計を弾き出す努力が報道各社に求められている。今のマスコミ報道のように、役所の発表資料をそのままなぞっていては、動向の本当の原因はわからない。経済の現実が見えてこないというこの深刻な事態には、発表ジャーナリズムの欠陥がそのまま見事なまでに露呈している。

 ● ウソを見破る5つのポイント

 ブログ子のこの40年にわたる愛読書の一つに

 『統計でウソをつく方法』(D.ハフ、ブルーバックス、1968)

というのがある。この名著の著者は作家。だけに読みやすく、しかもわかりやすい。ということもあり、今も世界的なロングセラーである。

 このなかに、ウソを見破る5つのポイント

というのがあるので、この機会に紹介しておきたい。

 第一。だれがそう言っているのか(統計の出所に注意)

  第二。そのことがどういう方法でわかったのか(適切な調査方法かどうかに注意)

 第三。そう言えるためにはデータが足りなくはないか(隠されている資料に注意)

  第四。言っていることが間違っていないか(意図的な問題のすり替えがないかに注意)

  第五。そもそもデータを公表する意図は何か(公表の真の狙いは何かに注意)

以上である。

 政府統計、とくにそれらを加工して得られる二次統計に、都合のいい意図的な誘導がないかどうか、それをチェックするのが真のジャーナリズムの姿だろう。

  ある意図の下に、そもそもの一次データを改ざんするのは論外であるが、今の安倍政権の危うさをみていると、これすら日本の現状ではありえるのではないか。と、ブログ子は危惧している。杞憂であれば幸いである。

 ● 注記 日銀の消費動向調査(10月11日付中日新聞経済面)

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