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わが冷蔵庫の記 ああ、20年

 Imgp4759_2 (2014.07.30)  連日のこの暑さで夏バテするのは人間だけでない。わが家の大型冷蔵庫もついにモーター(コンプレッサー)の音がうるさくなるなどガタがきて、ついに先日の夜ダウンしてしまった( 写真右 = 三菱電機製 )。

 近所の電気屋さんに修理を頼んだら、

 「もう寿命。だって20年以上も前の製品です。機械もくたびれますよ」

と笑った。製造年は1992年前期だったので、ついブログ子も納得。消費税率引き上げ直後とあって痛い出費だが、泣く泣く買い替えることにした。

 ● 勉強1  休むことなく気化と液化繰り返す

 転んでも只では起きないブログ子の性格からか、この際、冷蔵庫について勉強しようという気になった。

 Imgp4761 そもそも冷蔵庫の原理とは何か。電気屋さんに聞いたのだ。理系出身のブログ子だが、これまでほとんどその原理についてはよく知らなかった。

 効率的に熱を吸ったり吐き出したりする安定気体(冷媒)をコンプレッサーで圧縮して液化。すると気体が液体になるのだから、中学理科で習ったように当然だが発熱する。冷蔵庫の後ろ下のコンプレッサーのあたりが熱いのはこれである。

 その液体が冷蔵庫の上あたりの冷却装置あたりに来ると次第に圧力が下がり、気化するようにしてある。すると、今度は液体が気化し、冷媒が気体に戻るのだから、まわりから熱を奪う。これが冷蔵室や冷凍室の原理である。

 まあ、言ってみれば、

 「打ち水」

と同じ原理。

 気体に戻った冷媒はコンプレッサーの中のロータリーで圧縮される。このサイクルを、年中休むことなく、わが家の冷蔵庫は20年以上も続けてきたわけだ。

 「そりゃ、疲れるわ」

というのが、ブログ子の感想だった。

 ● 勉強2  大丈夫か、フロン対策

 製造年の1992年といえば、冷媒フロンによるオゾン層破壊の防止や温暖化対策の地球サミット(リオ宣言)が開かれたころである。

 Imgp4762 わが家の旧冷蔵庫のフロン対策はどうだったのか。

 写真からもわかるが、冷媒名は「フロン12」。

  これは、正式にはCFC12といわれているものであり、オゾン層破壊の危険のある「特定フロン」。今では製造、販売ともに禁止されている代物であった。オゾン層を破壊しにくい「代替フロン」(HCFC)ですらなかったのだ。

 ということは、旧冷蔵庫の処分にあたっては、家電リサイクル法に従って、適正なリサイクル料金を支払って特定認可工場で処分する義務があるということになる。高いリサイクル料金だったことをここに書いておく。

 ところで、ふと気づいたのだが、新しい大型冷蔵庫(日立製)のフロン対策はどうなっているのか。それを調べてみたら、

 冷媒名 = R600a

となっていた。イソブタンであり、オゾン層破壊の防止や温暖化抑制に効果のある省エネ型の

 ノンフロン冷媒

だった。一安心だが、勉強にはなった。

 ● 勉強3  目からウロコ、真空チルド室って何 ?

  チルドという言葉は何度も聞いていたが、 この20年、どういうわけか、それが何の機能を果しているのか、不明にも一度も考えたことがなかった。

 Imgp4766 思い切って、新しい冷蔵庫を持ってきてくれた電気屋さんに聞いてみた。

 「生鮮食品の鮮度を保ってくれるところ」

と説明してくれた。刺身の切り身や生魚を入れておくと、おいしさが保たれるという。しかし、それは冷凍庫で十分ではないか、と聞き返した。何が異なるのか、よくわからなかったが、調べてみて、ようやく理解できた。

 冷凍庫で冷凍すると解凍したときに細胞が破壊されるので、鮮度が落ちる。これに対し、凍りつく直前の1、2℃くらいで冷やすのをストップするチルド室は、こうした細胞破壊がないので、鮮度が、そしておいしさがそのまま保たれるという。

  肉類を入れておくのもよし、また、発酵食品、たとえば、ヨーグルト、ブログ子の好きな納豆もチルド室保存がいいという。さらには味噌もいい。

 なるほど、刺身好きのブログ子としては、この話を知っただけでも、新しい冷蔵庫を買ったメリットがあったとうれしかった。

 ● 勉強4  省エネ効果はどうか

 しかしながら、短期的には消費税、リサイクル料金、搬入費用など含め10万円もかかったのだから、省エネ効果を点検しないと気がすまない。

 Imgp4770r600a そこで、ほぼ同じ大きさの新旧の冷蔵庫の省エネ効果を計算してみた。

 ざっとみて、現状の電気代がこのまま続くとすれば年間5000円の電気代の節約になると出た。10年で5万円、また20年持ってくれれば10万円の電気代が助かる。だから、その場合、今回の短期投資は元がとれることになる。

  (発電コスト原価(1KWhあたり)は、ならした単純計算でどの電源でも10円前後だが、家庭に届いた使用利用金(いわゆる電気代)では、電力会社の儲けや原発廃炉費用の負担金などが上乗せされるので、その2倍から3倍とかなり高くなっている)。

 そんなことも、今回、具体的な計算から知ることができたのも、メリットだった。

 ● 勉強5  「安心情報キット」を庫内に

 最後に、シニアとなったブログ子などは、地区を回っている民生委員から、救急時などに必要な情報になるのだから、

 「あんしん情報キット」をぜひ冷蔵庫内に

とアドバイスを受けた。透明プラスチック製の円筒型情報箱である。冷蔵庫の正面ドアには、そのありかを示すマグネットシールもはった。

 案外、これが一番の冷蔵庫を買い替えたメリットだったかもしれない。

 ( 写真はダブルクリックで拡大できる )

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