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研究事故調 ねつ造のなくなる日

(2014.06.07)  STAP細胞の小保方論文がついに2本とも、小保方晴子理研ユニットリーダー自身も同意の上、取り下げられることになった。

 これにより、STAP現象は仮説の段階にとどまり、現象の実在を証明するのは、今後の研究に委ねられることになった。仮に現象そのものは存在するとしても、その実証は「白紙」に戻ったといえる。

 ● 白紙に戻ったSTAP細胞

 今後の研究不正の再発を防止するという意味で理研の責任は重大である。

  理研による再現実験のほうの中間報告も今夏にも公表されるが、今年の日本国内重大ニュースには確実にこれら一連のニュースが取り上げられるであろう。科学ニュースでは、トップかもしれない。

Imgp41476  そんな中、月刊総合誌「文藝春秋」6月号に

 実は医学論文の7割は再現不可能 

 小保方捏造を生んだ科学界の病理

という論考が掲載されており、具体的な再発防止を提案している点で注目したい。日本分子生物学会の副理事長、中山敬一九大教授の特別寄稿である( 写真右 )。 

 この論考では、頻発するねつ造など研究不正を根絶するために

 研究不正事故調(査委員会)

をつくろうということを提案している。

 提案によると、具体的な根拠を示して不正の疑いが出てきた場合、研究事故調には研究ノートなど1次資料など論文に直結するデータの提出を求めたり、データの保全を原著者に対し指示したりできるという機能を持たせる。こうした提出や保全ができない場合、不正があったとただちに認定されるという厳しさである。

 研究事故調はそれらをもとに数か月以内に、不正の有無について、著者の言い分も聞き取り中間報告をまとめ、公表するという。

 ● 再現性をチェックする汎用ロボットの導入

 理研以外にも、今回のようなねつ造などの不正がこれほど頻繁に起こるようになるとこうした強制力も止むを得ない気がする。検討に値する。

 ただ、案としては結構だが、皮肉ではなく、重要な論文に限るとしても、研究事故調のメンバーはあまりに忙しくなり、対応できないという事態に陥らないか心配ではある。

 もう一つ、この論考で注目されるのは、

 研究成果の再現性を検証、チェックできるヒト型汎用ロボットの導入

を提案していることだ。論考の著者、中山教授が所属する九大の研究室の試験用ロボットでは、人手では再現がほとんどできないか、あるいは10回のうちせいぜい1、2回なのに対し、このロボットでは10回が10回とも見事に再現できるという。その気になれば、5年でかなり普及させることができる。遅くとも10年後にはほぼ定着するという。

 中山教授は、こうしたロボットの普及は、研究や実験の手法の標準化にも役立つと自信を示している。

 医学研究分野の現場からの具体的で、効果の期待できる提案であり、耳を傾けたい。

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