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冤罪をなくす3条件 月刊「世界」

(2014.06.14)  サッカーワールドカップブラジル大会が始まったが、その行方もさることながら、法務省の法制審議会特別部会の

 司法改革の行方

にかかわる答申も気にかかる。不祥事が続いている検察の改革意見書をまとめた政府の検討会議を引き継いだ特別部会なのだが、

 どうやら意見書が骨抜き、または体よく先送りにされかねない状況

なのだ。

 民間人が中心になってまとめた今春の意見書では、冤罪をなくすには、人質司法の解消(つまり代用監獄制度の廃止)、すべての裁判における取り調べの全面可視化、検察・警察側の証拠全面開示が最低必要だとした。これに対し、法制審では裁判員裁判での部分可視化以外は、いずれも「新たな検討の場に委ねる」として先送りされそうなのである。

 ● 骨抜きと先送りの法制審特別部会

 Imgp4125_1 月刊総合雑誌「世界」6月号は

 冤罪はなぜ繰り返すのか

という特集で、このままでは刑事司法改革の行方が危ぶまれるとして、

 原点はなぜ見失われたか

という座談会を開いている(写真右= 同特集より)。

原点というのは、今回の刑事司法の改革は、そもそも大阪地検特捜部による証拠改ざん事件(村木厚子さん事件、2010年9月無罪確定)に端を発している。

 この事件は、警察の留置場を代用監獄にした強引な人質取り調べと、証拠開示の不十分さから起きた。検察官の描いた都合のいい調書作成ばかりが裁判で取り上げられることに冤罪の原因がある。だから、全面証拠開示はぜひとも必要だということなどを語り合っている。

 ● 再審、袴田事件にも重大な関係

 ブログ子は、浜松市に暮らしている関係で、再審が最近決定された

 袴田死刑囚事件

には関心がある。再審決定は事実上の無罪判決。これなどは、上記3条件がぜひ冤罪防止には最低限必要であることをものの見事に示唆している。

 死刑の確定判決を書いた一審裁判官自身は無罪の心証だったのに、なぜ意に反して死刑判決を書かざるを得なかったか。再審では、意見書に沿った、そして原点に立ち返った論議が必要だ。

 法曹界の見識が問われている。 

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