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われわれは新聞だ フランス最新事情

(2014.05.05)  新聞界にいたことのあるブログ子なので、こういう番組はついつい見てしまう。

 先日、BS1のドキュメンタリーWAVEで

 われわれは新聞だ

というタイトルで、危機に立つフランス新聞界の最新事情を放送していた。このタイトルの意味は、少しわかりにくいが、放送を見たら

 われわれはあくまで紙の新聞でありたい

というものだった。

 ● 欠かせない独立性

 われわれとは、倒産の危機で買収された名門紙リベラシオン記者たちのこと。名門紙のブランド力を利用して広告を打ったり、ブランド商品を売ろうという新戦略に対し、新聞に欠かせない独立性がなくなり、読者の信頼を損なうとして強く反対する記者たちの姿を追っていた。

 番組では、この名門の総合日刊紙の危機とは逆に、大いに発行部数を伸ばし、勢いに乗りつつある小規模ネット新聞メディアパルト紙の編集局にもカメラを入れていた。

 ● 上から目線 Vs 下から目線

 独立性を保つため広告を打たず、経費を抑えて市民の求める特ダネを連発、市民の意見形成を支援するスタイルである。足で記事を書くことに力を入れている。

 落日の紙メディア Vs 日の出の勢いのネット紙

の構図だが、その根底には視線として

 情報独占の上から目線 Vs 情報共有の下から目線

の戦いでもあると感じた。

 ブログ子の経験からいえば、新聞は社会の木鐸であるという「上から目線」のメディアが、情報共有のこのネットワーク時代、もはや勢いを増すことはないだろう。

 社説を含めた論説やコラムも、分析力、主張力もさることながら、評論においてこのことを忘れてはなるまい。

  民衆を導くのでもなく、権力を導くのでもないというのならば、紙メディアの新聞の存在意義とは何なのだろう。

 あえて言えば、ドストエフスキーの小説ではないが、民衆とともに〝共苦〟する、関与し提案するメディアとしての再生は考えられないか。新聞が時代に超然卓立するというのんきな時代は終わった。

 この番組を拝見し、そんな感想をしみじみと持った。

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