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デジタル時計の黒い時刻表示のなぞ

Image1960_2  (2014.01.27)  ブログ子の枕元には、もう10年以上も写真のようなデジタル時計(電波時計)が置いてあり、とても重宝している。

 しかし、そんなに重宝しているのに、一度たりともその黒い時刻表示の原理がどうなっているのか、ついぞ考えてみたことはなかった。

 いろいろな色で発光する半導体(発光ダイオード)、つまり街にあふれているLEDを使っているのだろうと漠然と思っていた。しかし、これはおかしい。発光ダイオードは自ら光る。しかし、この時計の表示は、オンとオフをくり返してはいるものの、自ら発光はしない。表示は白いバックに対して、黒なのだ。

 だから、自らは光らない液晶かなにかを使っているのだろうと思って、深く考えることなく、この歳まできてしまった。

 ● 光の偏光で遊ぶ

 しかし、最近、この液晶の表示装置には、光が持っている偏光現象を利用していることに気づいた。

 Imgp2758_1 つまり、電場の一定の向きの光だけを通す「オン」と、その方向の光を完全にカットする「オフ」を組み合わせることで表示しているということに気づいた。偏光板をオン状態、オフ状態にするための電源として直流の乾電池を使っているのだ。

 このことに気づくきっかけは、シニアボランティアをしている浜松科学館(浜松市)での

 ふしぎな科学講座(小学生対象)

 光のひみつ 偏光版を使って、遊ぼう、探ろう

だった(写真右=浜松科学館実験室、1月26日)。

 ボランティアとして参加したのだが、偏光シート板を二枚重ねる。そして、一方を回転すると、完全にシートの向こう側が見えたかと思うと、少しずつ暗くなり、ついには完全に重ねたシートが黒い下敷きのようになり、真っ暗で、何にも見えなくなる。さらに、回転すると、次第に向こう側が見えてくる。

 これが光の偏光現象である。光が波である、つまり波動性をもっていることの証拠である。

 実験では、この二枚の偏光シート板の間に、もう一枚セロテープを自由に貼り付けたプラスチックラミネート板をはさんだら、どうなるかという、不思議発見の演出があった。

 実は、ブログ子も、予測できなかった。

 ● 偏光した光の分光現象

 それの結果が写真中である。

 Imgp2759_1 一定方向にそろった自然光がラミネート板に入っては来るのだが、セロテープのせいで波長の違い、つまり自然光のなかの色の違いにより、屈折度が異なるため、出口のところにあるもう一つの偏光版を回転すると、いろいろな波長の光を捉えることができる。

 その結果、先の写真の右側のようにカラフルな映像になる。

 Imgp2755_1 これは、つまり、偏光した光の分光現象

である(セロテープがプリズムにあたる。この原理の図示は、写真下に)。

 ● 光には粒子性も

 光は波であるということを遊びながら学ぼうという科学講座だったが、実は、光にはさらに不思議な性質、

 Imgp2763_1_2 光の粒子性

というのもある。これは大学の基礎実験レベル。残念ながら、ブログ子の学生時代では、このことを実験で見事に再現する学習はなかった。

 ただ、最近では、

 光子の裁判

というとても奇妙な実験から、光が間違いなく粒子性をもっていることを示す見事な実験がいろいろとある。

 理論的にも、最下段の写真(=浜松市内の谷島屋書店)のように、『数理科学』(2014年1月号)が

 波と粒子

という大特集を組んでいる。数学的には難解だが、粒子性を目で見える形で実験して見せてくれるというのには、驚いた。

 もっと驚いたのは、そこから、「弱値」という概念を使うと、新しい量子論が登場するかもしれないとさまざまな研究者が語っていたことである。

 ボランティア活動というのは、やればやるほど奥が深い。そのことを悟った一日だった。

 Image1956_4

  

 

 

 

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