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上陸するシャチ 寒流洗う断崖のバルデス半島

Imgp2153_1 (2013.12.07)  以前のこのブログ欄で

 上陸するシャチ バルデス半島

というのを書いた。

 その後、何人かの方から、南米大陸から海洋に突き出たバルデス半島の地形の興味深い特徴について、ご教示をいただいたので、ここに紹介する。

 この半島は陸地の部分が見事に海岸線でストンと垂直に落ちる断崖になっていること、しかも断崖の内陸部は乾燥地帯で生物はすみにくいこと、また海洋では南極からの寒流と寒風が猛烈に吹きつけること-などだ。そのせいで海岸線に多様な生物、たとえば、アシカのほかペンギン、アザラシなどが寄り集まっているというのだ。

 ● 自発的に自然環境を選択するシャチ

 シャチはこのことをよく知っており、寒流をうまく使って上陸狩りをしているのだ。

 親切な読者から、テレビ画面の写真までメールしていただいたのには恐縮した。

 写真( =12月2日放送の同番組画面から )がそれ。BSプレミアムの番組「生命の大地・地球」のなかの

 寒流洗う断崖バルデス半島

という特集である。12月2日早朝に放送されたらしい。

 こう考えてくると、シャチは受身的に狩りをしているのではなく、もともとの暖かい海のほかでも自発的に環境を選び、少しでも生き残りに有利な捕食行動をしているということが、ますますもっともらしくなる。

 しかも、シャチぐらいになると、自発行動をうながす遺伝的な形質(体制の構造とその機能)の継承のほか、その行動テクニックを親から子への教え込みにより、つまり文化的な学習も加わって、その有利な行動が、集団の文化として、より速く次の世代に伝えられていくことが考えられる。

 つまり、いずれバルデス半島のシャチたちのなかから、再び陸で生活できるような遺伝的な形質が、行動の違いによる淘汰を通じて、種内に固定されていくのかもしれない。このメカニズムは獲得形質の親から子への直接に遺伝するのとは異なるものであることに注意すべきであろう。種内で淘汰が働いた結果として、生き残りに有利な遺伝的変異が種の中に広がり、固定されるからである。

 そんなことを考させてくれる材料をいただいた読者には感謝したい。

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