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猪瀬直樹氏、再生のカルテとは 

(2013.12.19)  常識を疑おうというこのブログでは、滅多に政治問題を時事的に真正面からは取り上げてはいない。しかし、それでも、今、〝借入金〟問題で、わずか就任1年で辞職することになった猪瀬直樹東京都知事には触れないではおれない。

 というのは、ブログ子は、この10年、猪瀬直樹事務所から送られてくるメールマガジン

 Imgp2443 「MM日本国の研究 不安との決別/再生のカルテ」

のファンだったからだ。編集長は猪瀬直樹本人。金沢在住時代にインタビューをしたことがきっかけで、このマガジンを購読し始めた。なるほどと感心させられたことも多かった。

 ところが、最新号の778号(12月19日付発行、特別号)には

 猪瀬直樹・東京都知事会見速報( 写真上)

という本人にとっても痛恨のニュースが掲載されている。しかし、その内容は、あまりにも通り一片の辞職理由に終始している。

 ジャーナリストとしての矜持がまったく欠落した内容なのだ。

 つい先日、『勝ち抜く力』(PHPビジネス新書)という自著が発売された。そこには、オリンピック招致成功の舞台裏が公開されており、情報力、交渉力、プレゼン力、おもてなし力が必要だと力説されている。

 なのに、初めから終わりまで負け抜いた今回の騒動では、そのいずれも空回りだったのだろう。

 だからといって辞職ですべてが終わったわけではあるまい。都知事選の舞台裏の真実を語ることは、政治家として日本国の再生には欠かせないことであり、再生のカルテでもある。

 ● 猪瀬氏のジャーナリストとしての責務

 ましてや、それはジャーナリストとしての責務でもある。

 猪瀬氏は、かつて、ブログ子のインタビューで、ジャーナリストとして時代を読む秘訣について、

 今起きている時代の変化を感じるのは五感。その先を読むにはデータ。それも平均でとらえるな。平均からのズレを読みとれ

と的確に語っていた。今回の自著に真っ先に情報力を挙げているのもうなづける。また副知事時代を通じて、その変化を読む能力を生かしてきたと信じたい。

 だからこそ、ジャーナリストとして今回の蹉跌、つまづきを真摯に検証する。そして、それを自ら編集長をつとめるメールマガジンに掲載してほしい。

 これこそが、本当の意味の「勝ち抜く力」ではないか。辞職で、猪瀬氏のすべてが終わったわけではない。ジャーナリストと政治家の両方を経験した人間として、これからがその真価の問われるときなのだ。

 批判するだけの側から、批判される側に立ったときに何が問題になったのか。その貴重な経験を日本の再生カルテとしてよみがえらせてほしい。

 水に落ちておぼれそうになっているイヌを棒でたたくような袋叩きの猪瀬氏だが、あえてエールを送りたい。

 何かをやり遂げたいという大望があるのならば、権力志向、上昇志向は決して悪いことではない。むしろ、好ましい。ここは、へこたれない。七転び八起きである。

 勝ち抜く力を本当にみせつける時ではないか。

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