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チェルノブイリ事故より深刻な状況       - あの日から1000日 

(2013.12.09)  今月12月4日で原発震災から1000日。事態は、チェルノブイリ事故よりも深刻な状態にあるといえるだろう。

 チェルノブイリの場合、2、3年で事故原因などが明確になった。高濃度の汚染水問題も、それに伴う海洋汚染もなかった。

 これに対し、福島第一原発事故では、原子炉のメルトダウンから格納容器へのメルトスルー、そしてその格納容器から高濃度に汚染された冷却水が、格納容器を囲った分厚いコンクリート壁のすきまから、地下水と入り混じって海側へ、漏れ出している。

 Imgp2226_1 しかも、海洋の放射能汚染では、コントロール下にあり、ブロックしていれば、その濃度は当然下がるはずなのに、この2年、一向に国の基準値以下に下がる気配がないことも分かってきた。汚染水はコントロールできていないのだ( 写真上= 12月1日放送のNHKスペシャル「汚染水の真相」画面より。図のなかの赤い破線が「国の基準値」を示す。放射性セシウム以外でも、たとえば気象庁気象研究所の観測データによると、放射性ストロンチウムでも、この2年同様の傾向で減衰が見られない。海から汚染源が遮断されていない証拠だ 注記 )。

 このことを受け、漁業では深刻な風評被害が続いている。しかも、それが被災3県だけでなく、茨城県などにも広がっている。

 これが第1の深刻な状況である。

 ● 生活再建もコントロールされていない

 これに加えて、第2の深刻な状況がある。生活再建だ。

 今も仮設住宅で暮らす20万人以上の避難者のうち元の自治体に「戻りたい」というのは、できればというのも入れて45%と、とうとう半数割れとなってしまった(12月4日付朝日新聞特集チラシ= 写真下 )。

 Imgp2223_1_1 当初は8割が戻りたいと望んでいたのに比べると、大きく後退している。加えて半数以上は生計の目処も立っていないとこたえている。

 このままでは、復興はしたが、住民は戻ってこなかった

という事態、つまり復興の失敗になりかねない。被災者の生活再建の目処が今もって立っていないというのでは、復興への道筋が、汚染水問題解決の道筋同様、これまたコントロールされていないことを意味する。

 秘密保護法案をめぐって、与野党が攻防に明け暮れたこの半年だったが、与野党ともに喫緊の、そして切実な課題にもっと本腰を入れるべきだ。

 ● 注記 2013年12月11日記

 放射性セシウムの推移については、むしろ最近半年では上昇傾向にあり、コントロールできていないことが明るみに出ている。

 たとえば、2013年12月5日付中日新聞「総合面」に

 福島第1原発事故 1000日経過

 セシウム値 今も上昇

という記事が出ている。2号機取水口近くのセシウム数値は、この半年の間にはっきりとした上昇傾向を示している。11月の平均では約80ベクレル/リットルと、6月の平均値約30ベクレル/リットルを大幅に上回っている。

 規制委員会汚染対策作業部会の議論でもこの点が問題になっていると記事は伝えている。

 3号機の取水口付近については、この半年、50ベクレル/リツトルでほぼ一定か上昇傾向。

 ( 写真はいずれもダブルクリックすると拡大される )

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