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原発再稼動、泉田新潟県知事の言い分

(2013.09.11)  酒好きのブログ子としては、BS-TBSの

 Dsc02310吉田類の酒場放浪記(月曜日夜)

をこの4、5年、ちょくちょく見ている。先日も見ていたのだが、なんと、10周年記念番組を放送していたのにはビックリ。仕事しながら酒が飲めるなんていいなあ、いや、待てよ、酒を飲むときぐらい仕事を忘れたいねえ、とかなんとか思いながら、ついつい見てしまう。吉田類さんの人柄だろう。

 ● 稼げる「BSの時代」に

 でも、この人、なかなかの苦労人らしい。パリでシュール画家をしていたかと思うと、日本に戻り、イラストレーター業へ。そして、10数年前からは旅などのライター業。そして、処女作

 『立ち呑み詩人のすすめ』(同朋舎、2000年)

を出版。これが機縁で、番組がつくられ始めたらしい。いつも番組の最後に吉田さんの一句が添えられるのは、そのためらしい。

 週1本で10年というから、500回以上続いたことになる。BS放送というのは、赤字覚悟でなければつくれないと思っていたが、最近では、黒字経営が増えているらしい。そうでなければ10年も続くわけがない。いよいよ

 稼げる「BSの時代」

といいたいところだ。ブログ子もこのほか、

 プライムニュース(BSフジ)

などもよく拝見する。

 政治や経済のときどきのキーパースンをスタジオに招く。関連する識者も参加して討論方式でじっくりと話を聞く。キャスターの物怖じしない、また、忌憚なくこたえにくい質問も遠慮なく突きつけているのがいい。ヨイショ番組ではない。これが売りだ。

 他局もそんなフジをみならって、じっくり話を聞くBS番組が増えているような気がする。

 ● 筋の通った、まっとうな見識

 そんななかの一つに、BS朝日の

 午後のニュースルーム

がある。時の人、泉田裕彦新潟県知事に原発再稼動問題について、生出演で1時間にわたってキャスターが話を聞きただしていた( 写真 )。提言なども最後に語ってもらっている。

  泉田知事は、中越沖地震(震度7、2007年7月)の柏崎刈羽原発の火災事故の対応にも当たっている。それだけに、今回の再稼動にどういう意見を持っているのか、何かと話題の人でもあり、その言い分に注目した。

 Dsc02316_3 結論を先に言ってしまえば、

 筋の通った、まっとうな見解の持ち主

であるといえる。ともかく再稼動を急ぎたい国(経済産業省)、杓子定規な原子力規制委員会とスレ違いになるのも無理はないという印象を持った。

 スペースシャトルチャレンジャー号爆発事故

の原因追及など、巨大システムの組織事故についてなかなかよく勉強している。組織事故の問題点を知った上で具体的な対応にあたっていると感じた。単なる役人ではない。

 番組では、中越沖地震時の原発火災事故に対する東電の対応のまずさ、問題点を図や写真できちんと指摘していた( 写真上 )。

  その上で、再稼働の前提となる規制基準の適合審査のポイントとなる

 フィルター付ベント施設について東電側のこれまでの対応の問題点

を具体的にフリップで指摘。原子炉建屋とベント施設を一体化してほしいと訴えていた( 写真下 )。中越沖地震の教訓だろう。それがいまだにできていない。これでは再び大事故が起きかねない。安全・安心にはつながらないとの見方であろう。

 ● 07年の中越沖地震の経験生かせ

 最後に提言として、新潟県中越地震(2004年10月)と新潟中越沖地震(2007年7月)の二つの大地震を知事として体験したことを踏まえて、

 安全な原発運転には、まず今回の福島原発事故や中越沖地震時の火災事故など過去の経験を謙虚に受け止めた上で具体的な対策を講じること。

 しっかりしたシステムとか装置も大事だが、まず、安全を熟知し徹底できる人材の確保と養成が大事であること。

 最後に、事故を起こせば放射能を浴びるのは結局原発立地の地元であるということを十分に認識した上で、たとえばフィルター付ベント施設などの安全対策を実施すること

などを東電に求めていた。

 この提言のポイントは、

 再稼動は何が何でもダメ

といっているわけではない点( 注記 )。きちんと教訓を生かし、検証し、安全対策を施せといっているのだ。

 もっともで、まっとうな意見といえるだろう。

 泉田知事は京大法学部卒。元通産官僚出身で、2012年に知事3選を果たしている。県民の支持率も全国知事のなかでもトップクラス。

 ( 写真をダブルクリックすると拡大される。いずれも、9月11日のBS朝日「午後のニュース・ルーム」番組画面から ) 

  注記

 この点が、互いに情報交換をしているとはいえ、福島県知事の考え方とは大きく異なっている。福島県知事は、県内のすべての原発を廃炉にしてほしいと強く東電側に求めている。

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