« 世界のジャーナリストたちの〝戦場〟 | トップページ | 永続敗戦論 その科学技術版が日米原子力協定 »

臨機応変 原発立地の刈羽村の言い分

(2013.09.14)  再生エ可能ネルギーの導入など、再稼動問題のなか脱原発依存度に向けた動きも活発化している。

 Imgp0682 そこで、原発立地自治体の生き残り策は今どうなっているか。7基と日本最大の原発をかかえている東京電力柏崎刈羽原発の地元、刈羽村の品田宏夫氏に、人気番組のBSフジ「プライムニュース」の反町キャスターがその本音を直撃していた(写真上= 9月13日夜の同番組画面から。右端が生出演の品田村長)。

 ● 村長がBS「プライムニュース」生出演

 さすがは、2000年初当選、現在4期目だけあって、これまでも原発問題で、もまれにもまれている猛者という印象を受けた。堂々としていて、もたつきがない。

 生き残りは、とキャスターが本音を引き出そうとしても、

 「臨機応変」

と涼しい顔。それはそうだろう。

 なにしろ、5000人くらいの住民、財政規模約60億円の自治体なのに、なんと100億円以上の、企業で言えば内部留保(貯金)があるお金持ち自治体なのだ。そのうえに、確かな将来に向けたさまざまな計画に対する積立金も着々と整えているという。

 したたか村長が最後の提言というか、一言が見事だった。

 再生エネルギーも大いに結構だが、

 「現実をみよ !」

と、刈羽原発から電力供給を受けている東京などの都会の不勉強をたしなめていた。のんきすぎるにもほどがあるというわけだ。ここから品田村長の覚悟と自信がわかった。

 ● 生き残り策は、高い自立度と廃炉交付金

 一方、片山善博元総務相(元鳥取県知事)の一言は

 「(財政の)自立度(を高めよ)」

というものだった。いかにも、自治体の声を束ねる総務省のトップを経験した人らしい意見だ。刈羽村はそのお手本だろう。

 最後に、出演していた専門家(財政学)は、脱原発依存度には

「廃炉交付金(の導入を)」

とフリップにしたためていた。

 Imgp0678_13z2 なるほど、脱原発も立地地元自治体にとっては、おいしい話なのだ。原発というリスクを減らしながら、しかも、それがまたお金になる。立地後の電源三法交付金と、撤退金としての廃炉交付金。2度もおいしい生き残り策だと気づいた。

 ● 安心して脱原発の筋道を

 そう考えてくると、品田さんの臨機応変という言葉は、その場のとりつくろいなどではなく本音なのだ。この言葉の意味するところが、より具体的にイメージできた生出演だった。撮り直しのきかない、そして本音が出やすい生出演のおもしろさだろう。

 これで安心して、脱原発= 原発依存度ゼロに向けて取り組めることがわかった。

 これからも、BS「プライムニュース」をみようという気になった。

  (写真下= 現実をみよ!   と主張する品田村長)

 ● 補遺 東海村の退任村長の4期16年 2013年9月29日

 9月29日夜の週刊BS-TBS報道部というニュース情報番組をみていたら、

 つい先日まで村長をつとめた東海村の退任村長、村上達也氏への

 脱原発を宣言するまでの4期16年を今振り返える

というインタビューが紹介されていた。東海村は、日本の原発推進を先頭に立って引っ張ってきた

 原子力の平和利用推進自治体

である。村民の多くもそのことを今も誇りに思い、顕彰している。同村長は、1999年のJCO臨界事故を村長として避難指示を出すなど苦い経験をしている。

 その果てに起きた福島原発事故でついに、脱原発宣言をしている。

 なぜ今、脱原発かという点について、地震国日本の狭い土地に原発が50基もあるというのはそもそも間違い、常軌を逸しているということに到達したらしい。

 その上で、というか、あまつさえ、事故は起きないものだとして、つまり、あくまでもありえない

 仮想事故

と称して、避難訓練をすることに対し不信感をいだいた。このことが宣言につながったことを淡々と語っていた。日本はなんという

 「うぬぼれの強い国」

なのかと、あきれていた。日本の安全対策は傲慢、欺瞞に満ちているという意味であり、正直な感慨だろう。原発の恐ろしさを知らない

 夜郎自大

といってもいいかもしれない。

 刈羽村の品田村長の発言も、東海村の前村長の発言も、今原発が置かれている現状を強く反映した重い真実であると思う。 

|

« 世界のジャーナリストたちの〝戦場〟 | トップページ | 永続敗戦論 その科学技術版が日米原子力協定 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/58189863

この記事へのトラックバック一覧です: 臨機応変 原発立地の刈羽村の言い分:

« 世界のジャーナリストたちの〝戦場〟 | トップページ | 永続敗戦論 その科学技術版が日米原子力協定 »