東電は当事者能力を失った
東電汚染水漏れ問題の本当の深刻度
というのを書いたら、読者から、共感するメールが届いた。
そんな折、さらに深刻な事態が露見した。
これは、静岡新聞8月29日付の朝刊に掲載されているのだが、
根拠のない推論が多過ぎる
という汚染水対策の記事である(写真上)。とうとう行政の原子力規制庁もその上部組織の規制委員会も、東電の対応のあまりのずさんさと幼稚さに怒りを爆発させた。
● 死命制するずさん汚染水対策
記事の一部を引用すると、記者会見の満座の中で、田中俊一規制委員長が東電の具体的な対策事例をいくつか挙げて
と激しく東電に苦言、というか批判、はっきり言えば非難したというのだ(写真下)。直接、指導したいとも述べてもいる。
これは、はっきり言えば、
東電には、もはや事故収束に向けた当事者能力がないことを技術的な面から宣告
したようなものだ。
福島県民は、この指摘を聞いて、どんな思いがしただろう。
その意味では、100mSv/時という驚くべき高濃度の汚染水問題は
レベル3(重大な異常事象)
の出来事どころの話などではない。もともとの原発事故に匹敵する
第2の惨事
だと思う。敷地外へ影響という点では、10数年前の東海村臨界事故に匹敵する。
たかが汚染水と思いがちだが、この問題は、東電の死命を決定的に制する事態に発展するろう。
原発と人間とは両立しない
ことを、図らずも見事に実証している。
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