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「読んだふり読書」の効用

(2013.04.27)  「週刊現代」最新号(5月4日号)を読んでいたら、 轡田(くつわだ)隆史さんの連載

 人生のことば

というのが面白かった。

 読んでいない本なのに読んだふりをするのは大切なこと

と書いていた。なぜなら、この読んだふり読書には、「そのうちに、ほんとうに読む機会も増えてくる」という効用があるからだと解説していた。読まずに積読のも「読んだふり読書」。なかなか含蓄のある「人生のことば」だと感心した。

 そうなると、ブログ子も随分と「読んだふり読書」を重ねてきたと反省したり、この謹言も一面の真理を言い当てていると納得したりした。

 ● 「核心解説」になっていない

 Image985_2 ところで、前回、畑村洋太郎氏の近著をあらためて、読んでみたいと近くの書店をのぞいてみたら、新刊コーナーに並んでいた(写真上。講談社)。

 買うつもりで、パラパラと、その場で読んで驚いた。タイトルに核心解説と銘打っているのに、いっこうに核心がない。政府事故調の中間報告書と最終報告書の概説、あるいは焼き直しにすぎないのだ。報告書の記述を基に、問題点や状況をまとめただけだった。

 あきれたのは、総括に相当する

 事故の教訓をどう生かすか

という章。仮説を立てて、事故の全容解明や事故原因の特定など事故の全体像をつかむことが大切だと図入りまでして強調している。

 なのに、そして、自ら事故調の委員長までつとめた失敗学の提唱者、畑村氏なのに、

 この本自体には、どこにも仮説を立てて、核心解説をした形跡がない

というのは、どういうことか。これでは、ずさんな解説書と言われても仕方あるまい。

 これなど、前回ブログの特別対談そのものは貴重な意見ではあったものの、そのもとになった本自体は、なんだか「読んだふり読書」すら必要のない本だと思う。

 ● 最新刊『続・浜岡原発の選択』を買う

 Image984 それよりも、同じコーナーにあった最新刊

 『続・浜岡原発の選択』(静岡新聞社編集局編、静岡新聞社。写真下)

が、地元、静岡県の関心事にこたえていて、よほど核心記事が盛り込まれていた。ので、畑村さんには悪いが、こちらのほうを買ってしまった。

 こちらのほうは、多分、読んだふりはできないだろうし、また、刻々と迫ってくる巨大地震を扱っているとあって積読というわけにもいくまい。早速、精査したい。

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