« 原子炉中心主義からシステム中心主義へ | トップページ | 「読んだふり読書」の効用 »

消費者物価指数を効果的に上げる方法

(2013.04.24)  この3月、物価の番人、日本銀行の黒田新総裁が意を決して

 年2%のインフレ目標

をかかげた時、ふと思った。消費者物価指数を2%上昇させる効果的な、そして具体的な方策にはどんなものがあるか、思いをめぐらせた。

 この15年間、いくたびか日銀総裁が交代し、政策担当の首相も自民党から民主党、そして再び自民党とめまぐるしく代わったが、それぞれの意に反して上昇どころか、物価が下がるデフレが続いてきた。

 だから、ブログ子のような理系人間がいくら考えても無駄だと観念していた。

 ● 地価、エネルギー、教育関係の品目

 Image968_2 ところが、ふと気づいた。いろいろな品目から計算する物価指数をはじき出すのに、比較的に影響の大きい、つまり乗数効果の高い品目の値段が上がる政策をすればいいということに気づいた。指数に寄与する度合いの大きい分野の物価を上げるのだから、すぐにも物価指数は上がるような気がする。

 それでは、そんな分野、品目とは具体的に何か。ブログ子には、それは生活に密着した基礎的な、というか土台のような品目だろう、とまでは考えついた。

 ところが、それにズバリこたえた記事が、『本』(講談社の読書人の雑誌。2013年5月号)に出ている。関西大学会計専門職大学院の吉本佳生特任教授の

 消費者物価指数の秘密

である。それによると、

 一番早くて効果的なのは、地価

なんだそうだ。地価さえ上がれば、賃貸住宅の家賃も上がる、などなど波及効果が大きいという。このことを物価指数の具体的な分析からあぶりだしている。

 その次に考えられるのは、有力候補として

 エネルギー価格であり、教育(子育て)関係

なのだという。逆に言うと、これらが大幅に上昇しないと、全体で年2%上昇はむずかしそうだとわかるらしい。

 ● 物価指数の中身の検討を

 記事では、明示的には書かれていないが、地価にしろ、エネルギーにしろ、教育関係にしろ、いずれも社会生活の土台となる項目なのだ。それだけに、波及効果が大きい。

 吉本教授は、今こそ

 私たち国民も、もっと細かく消費者物価指数に注目しましょう

と訴えていたが、会計のプロの物価分析だけに、説得力があった。

 物価指数という日銀的なアバウトな、そういって悪ければマクロな視点ではなく、指数計算の対象になる項目をひとつ一つ検討してみるというミクロな視点の重要性に気づかされた。

 補遺

 消費者物価指数の上昇といっても、足元の経済実態を反映しない、つまり、先を見越した物価の狂乱的な上昇はなんとしても歯止めをかけなければならないのは、いうまでもない。

 1970年代の一時的なトイレットペーパー事件は、この事例として記憶に新しい。生活の土台とは関係ないものの急速な値上がりには、需要と供給の実態を反映しているというよりも、なにがしかの思惑、あるいはその逆の共同幻想による不安心理が働いている。 

|

« 原子炉中心主義からシステム中心主義へ | トップページ | 「読んだふり読書」の効用 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/57240911

この記事へのトラックバック一覧です: 消費者物価指数を効果的に上げる方法:

« 原子炉中心主義からシステム中心主義へ | トップページ | 「読んだふり読書」の効用 »