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ミッドウェー海戦なみの大敗北  衆院民主党

(2012.12.17)  今回衆院選の与党民主党の選挙結果を一言で評するとすれば、

 ミッドウェー海戦なみの大敗北

ということになろう。なにしろ、前回の2009年衆院選では308議席を獲得するという真珠湾攻撃なみの大勝利だったのに、

 わずか57議席

にまで議席を減らした。

 この敗北で、民主党は、内閣不信任決議案を単独で提出できる、あるいは予算を伴う議案を単独で提出できる51議席をわずかに上回ったものの、再起不能に近い打撃をこうむった。まさに、空母4隻を一挙に失ったミッドウェー海戦に匹敵する出来事。

  このことは、民主党は参院では比較第1党とはいえ、日本における2大政党制の危機だともいえよう。

 注目したいのは、日本維新の会や日本未来の党などの第三極の獲得議席である。

 Image13901 維新の会は、石原慎太郎代表や橋本徹代表代行などは、「次」を見越して100議席以上を狙っていたふしがあるが、54議席。これまた、かろうじて、内閣不信任決議案を単独で提出できる程度の議席数ではあるものの、過半数241議席をうかがう政権を狙うにしては小さすぎる。

 あえて言えば、今回、維新の会は国政進出の地歩を固めたとはいえるであろう。

 これが、政権への道を歩むことができるかどうかについては、来夏の参院選が正念場であろう。与党となる自公は、現在、参院過半数に16議席足りない。参院現有3議席の維新がどの程度伸ばせるか、つまり、自公参院過半数を阻止できるかどうか、ここにカギがありそうだ。 

 未来の党にいたっては1桁の9議席。予算の伴わない議案を提出できる議席数21にすらはるかに届かない。10議席必要な党首討論にすら参加できないのでは、衆院においては話にならない。

 キャスティング・ボートを握れる位置にある参院の現有勢力8議席を別にすれば、来夏の参院選まで果たして党自体を維持できるかどうかすら危ぶまれる。ドタバタで急にできた党というのは、太陽の党しかりで、ドタバタで急になくなるという危惧がある。党としての土台づくりのほうが先だ。

 一方、絶対安定多数の269議席を上回った自民党は、連立する公明党の31議席を合わせると325議席(単独では294議席)。これは、参院で否決された法案を再可決・成立させることのできる320議席(衆院議席の3分の2)を上回る。

 ただ、参院の現況は自民、公明を合わせても過半数には届いておらず、国会は依然、衆参ねじれ状態。それだけに、この大量議席の獲得は自公にとって好ましいようにみえる。

 しかし、この1年の国会運営をみていると、衆院再議決は、「決める政治」には必ずしもつながらず、むしろ国会を機能麻痺に陥らせる結果を招きそうだ。参院軽視をむき出しにするからだ。それだけに、自民党も、民主党の二の舞は避け、再議決には慎重になるだろう。

 とすれば、政権奪取にはまだまだ道は遠いが、単独で内閣不信任決議案の提出ができる維新の会は、少なくとも再議決をめぐって自公対民主の間で対立した場合、いわゆるキャスティング・ボートを握ったとは言えよう。

 自民党としては、来年の参院選、その次の参院選で勝利し、自公で少なくとも過半数、できれば議席の3分の2を獲得し、ねじれの解消、あるいは憲法改正への環境整備にこぎつけたいところだろう。

 ただ、その場合、連立を組む公明党は、自民党のいう憲法改正には慎重な姿勢を崩していないのがポイント。今後互いに参院選挙で協力したとしても、もうひと波乱もふた波乱もある。

 最後に一言。今回、政権選択を問うという大事な選挙であったにもかかわらず、また期日前投票が選挙期間中ずっと行われていたにもかかわらず、投票率が全国平均で60%にも届かず、戦後最低であったことは、いかにも残念だ。

 この国民にして、この政治あり、といえるだろう。

 「決められない政治」の原因には、国民の政治意識の低さがあることを、ブログ子は今回、思い知らされた。寄らしむべし、知らしむべからずという戦前の封建的なお上意識、いわゆる官尊民卑がいまだに根強い証拠だろう。戦後70年近くたっても、政治を変えるのは国民だという当事者意識が国民に今もって希薄。

 ブログ子にとって、このことが今回の一番のショックだった。このしっぺ返しは、いつか、必ず来る。

 一挙に、あるいは劇的にかどうかはともかく、政治は変えられるという意識をまず持ちたい。

 ( 写真上は、2012年12月13日付中日新聞より )

 

 蛇足

 先日のこのブログで書いたように、共同通信社出身の後藤謙次政治コラムニストの予測は、ブログ子が予想した通り、

Image14032  200議席以上と予測した自民党の獲得議席数も、100超と予測した民主党の議席数も、また、100議席にどれだけ迫るかという維新の会の議席も、ものの見事に、そして、大幅に外した。

 新聞社に配信しているだけの共同通信社には、大衆の気持ちはわからないということを実証した典型的な見本だろう。

 これに対して、大筋、予測を当てたのは、投票日直前に発行された「週刊現代」(12月22日/29日号。写真 )で、

 自民282、民主83、維新48

だった。さすがは、大衆の見方の週刊誌である。すごい。

   

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