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蒲(ガマ、別名はカバ)って、ナンですか ?

Image1081 (2012.10.13)  浜松市に暮らしていると、カバザクラとか、蒲冠者(かばのかじゃ)とか、地名でも蒲公園、蒲小学校とか、「蒲」というのがよく出てくる。

 蒲冠者とは、兄が源頼朝であり、弟が源義経という浜松出の源氏の武将、源範頼(のりより)のこと。平家都落ちを義経とともに追撃したことでも、義経ほどではないが、知られている。

 ブログ子の自宅近くの佐鳴湖北岸には範頼の別邸跡が残っていて、片隅に蒲桜が植えられていることは、以前、このブログでも紹介した。このあたりの湿地や湖岸にはカバが多く自生していたのであろう。だから、そこの出身ということで蒲冠者というわけだ。

 ところで、現在、ブログ子は、浜松科学館(浜松市)で、子どもたちを相手にサイエンスボランティアをしている。ささやかな社会奉仕だが、この夏、子どもたちから、突然、

  「蒲、カバっていうけど、先生、この茶色い〝フランクフルト〟のようなものはナンなの ? ソーセージのようなお肉 ?」

という素朴な質問を受けて、ハッとした。かつてブログ子も子どものころ、同じ疑問を持ったことを思い出したからだ。しかし、この50数年、一度もそれを確かめようとしたことはなかった。不覚だった。

  早速、カバを取ってきて、自宅で育ててみた。3週間ほどで、それが先日、写真のように、フワフワの羽毛のような白い花を咲かせていたのに、びっくりした。

 表面が堅い茶色いフランクフルト(花穂というらしい)は、なんと、茶色いタネ(雌しべ)がびっしりと並んでいるものだった。フワフワを一つ一つよく見ると、ごくごく小さなバドミントンの羽根の形をしている。羽子板遊びの羽根のほうがより正確かもしれない。羽根の先の点が茶色のタネだった。これが花粉のように秋風に乗せられて周りに飛んでいくのだろう。

  50数年ぶりに、子どものころの疑問が解けた。そう子どもたちに報告したら、

 「先生、だったら、おしべは、どこにあるの」

とかわいい女の子に言われて、絶句した。答えられなかったのだ。風に飛ばされるのは受粉後であろうから、カバ自身におしべがあるはずであるが、わからなかった。

 仕方がないので、カラー写真や図解が多いので20年以上前に買った『日本大百科事典(ジャポニカ)』で調べてみたら、なんと

 おしべは、フランクフルトから突き出ている20センチほどの細長く、硬い角(少し黒くなっている写真上部のつのの部分)

にくっついていた。雌しべに比べて、おしべの数はずいぶんと少ないことも知った。

 古事記(印旛の白兎)にも出てくる蒲(カバ、ガマ)だが、予断のない子どもたち相手にボランティアをしていると、子どもたちに導かれて、思わぬ〝大発見〟をすることがある。ブログ子にとっては、iPS細胞うんぬんよりも、こちらのほうが、ずっとすごい出来事だった。 

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