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マーフィーの法則  アポロ13号から何を学ぶか

(2012.09.14)  先日夜、BSプレミアムを見ていたら、「アポロ13号 奇跡の地球帰還」というドキュメンタリー番組を放送していた。映画ではずいぶん昔、1995年に公開されているあの感動の物語である( 写真 )。翻訳本も出ている( 写真下 )

曰く、

 最も成功した「失敗」

だと。その通りだろう。あらためてドキュメンタリーとしてみたが、確かにその通りだった。

 Image978 なにしろ、3人の宇宙飛行士を乗せて月に向かったアポロ13号、つまり、互いがつながった指令船(飛行士の居住室)と機械船と月着陸船が、まもなく月に到着するというときに、機械船が爆発し、大きく損傷。まさか、まさか、まさかの事故である。しかし、急遽、着陸船を帰還軌道修正用のロケットとして利用し、地球に戻ってきたのだから。

 驚くべきNASAのこの危機管理能力には、感動する。アメリカの科学技術能力の高さは、人類初の有人月着陸、アポロ11号よりも、こちらのほうが数段勝っているといえるだろう。

 映画と違って、このドキュメンタリーのすぐれたところは、NASAの危機管理能力の高さはどのようにして培われてきたのか、という点に焦点を当てていることだ。

 それを一言で言えば、失敗の許されない本番の有人月着陸計画において、過去の数々の痛ましい失敗に徹底して学んだことだった。

 運のいい成功はあるだろう。しかし不運な失敗はない。失敗には必ず合理的な理由がある。そこから成功の道がつづいている。

 この確信がNASAの危機管理能力を支えたのだろう。

 起きる可能性が少しでもある事故は、(起きないと思いたいかもしれないが)いつかは必ず起きる。Image99513

  想定外としたことも、いつかは必ず起きる。

 マーフィーの法則と言われるものである。だから、起きれば大惨事になるときは、その対策を怠るなということを、マニュアルの形でNASAは徹底した。

 そして、危機に陥ったときは、あわてず

 まず、有効な対策が見つかるまでは、考える時間を稼ぐことができる対応をとる。その後、できるだけ、選択肢の多い順に対策を実行する。失敗すれば、その時点ですべてが終わるようなあわてた対策は、できるだけ後回しにするというのだ。その後にとり得る選択肢が同数なら、成功する確率の高いほうから実行するのは当然である。

 NASAはこれらを忠実に帰還計画において実行した。

 だから、最も成功した「失敗」

と言われているのだろう。

 今、原発事故をめぐる原因の特定、再発防止について、さまざまな検討が日本でもなされつつある。そんな中、マーフィーの(失敗の)法則を思い起こしたい。後世、

 日本で最も成功した「失敗」

と言われるように。そんな感想をいだいた番組だった。 

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