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モグラたたき大明神 ビートルズとは何だったのか

(2012.08.20)  BSフジの2時間徹底討論番組「プライムニュース」を時々みていたが、最近は、ちょくちょく見るようになった。月曜日から木曜日までは政治・経済などの硬派が中心テーマ。金曜日は、ガラッと変わって肩のこらない軟派系の趣向。

 これが意外にも、出演者やゲストの本音が出ていて、あるいはざっくばらんな意見が出ていて面白い。金曜日の夜というリラックスムードも手伝っている。先日は、

 ビートルズとは何か

について、論じ合っていた。メンバーが固まった1962年8月からこの8月で50年という節目での総括をしようという狙いらしい。

 ゲスト出演していた佐藤良明さん(東大名誉教授、アメリカ文学、ポピュラー音楽)が最後にこのテーマにズバリ答えていた。

 せん滅するのが難しい「モグラたたき大明神」

というのだ。クラシツク界から、何だかんだと、たたかれても、たたかれても生き延びて、そのたびにかえって支持者を増やし、ポピュラー音楽全盛期をつくりだしてくれた大恩人というわけだろう。見事な総括だと感心した。ポピュラー音楽とは善であるというのが教義だと了解した。

  毎日新聞は、8月2日付で社説「美しく常識を破った」をかかげているが、大明神説に比べれば的外れとは言わないまでも、衒学的であるように思った ( 写真 )。

 また、佐藤さんは、1960年代のあの大フィーバーの原因は

 どこの国でも普通のお嬢さんが飛びつけるスマートで清潔感のあるバンド

であったことに秘密があるとも指摘していた。

Image80050 精神的な清潔感である。不良ではない。プレスリーやマイケル・ジャクソンには、この清潔感がない。その違いだというのだ。だから、当時の親たちは安心して、その熱狂を見ていられたのだという。確かにビートルズの一面を言い当てている。何しろ、女王陛下ですら、彼らに「サー」を贈ったぐらいなのだから。

 ビートルズ世代のブログ子が、ビートルズとは何かに一つ加えるとすれば、

 当時の世相を反映し、「ちょこっと左翼」だった

ということだ。ブログ子が大学生だったときの1968年8月に発表した

 「ヘイ、ジュード」

などは、その典型だろう。反戦歌と言っても、居丈高に反戦を叫ぶのではない。また、革命支持の歌といっても、声高に革命を叫ぶでもない。暗さもない。毛沢東なども軽くからかっていたりする。それが息長く、そして広く世界の人々に共感をもたらした理由だ。歌の持つ力であり、モグラたたき大明神といわれる所以でもあろう。

 かれらをそういうように仕向けていった

 「五人目のビートルズ」とも言われるプロデューサー、ジョージ・マーティ

の存在を忘れてはなるまい。ビートルズの幸運は、イギリス紳士の典型であるこの人を得たことにあったと思う。

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