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「うな重」3000円時代へ 浜松うなぎ考

(2012.07.22)  ウナギ好きの浜松っ子も、店先の値段表を見ながら、

 「結構するねえ。大丈夫だら ?」

と互いに相手の懐を気にしながら、なにやら不安をかかえて、のれんをくぐるようになった。

 Image755 浜松の代表的なうなぎの店といえば、浜名湖養魚漁業協同組合直営店「丸浜」がつとに知られている。JR浜松駅に隣接していることもあって、お客も多い。皮は香ばしく、身はふんわりと仕上げる手焼きの技は絶品。

 連れの中年につられて、ブログ子も意を決して入ったが、きものお吸い物付きで、

 うな重 2800円

 うな丼 2400円

である(税込み)。うな重(上)となると、うな重よりも、肉厚ウナギが使われており、メロン付きとはいえ、3900円。このところの稚魚のシラスウナギ高騰の折、これでもずいぶんと「勉強した」お値段にしてあるそうだ。

 去年も今ごろ食べたから知っているのだが、去年に比べてうな重が350円アップした。うな丼も300円、うな重(上)は700円のアップ。

 こうなると、独自の養殖ブランド「浜名湖うなぎ」のうな重3000円時代は目の前だろう。

 なにしろ、浜松市内のスーパーでも、

 蒲焼にした浜名湖産天然うなぎは、大きいもので2500円前後。小さいものでも1300円前後する。国内養殖では、大きいものは一尾1800円前後(小さいものは1300円前後)

 これに対し、蒲焼の中国産うなぎ(養殖解凍)は、ちょっとイワシと間違うくらいに小さいが、一尾分で約600円。2尾分で量的には国内産くらいになるが、1200円前後。輸送コストがかかるとはいえ、高い(年間国内消費量5万6000トンのうち、約半分は中国産養殖。国内産は約4割)。

  JR浜松駅のデパ地下には、こうした高騰に配慮してか、

 「うなぎ屋が焼いた」とラベルが貼られた「いわし蒲焼」が2尾で350円前後

で売られていた。さんまの蒲焼もそのくらいで、ずいぶん、ウナギに比べれば安い。

 なぜ、こんなにウナギが高くなったのか。原因は、シラスウナギの乱獲だ。

 たとえば、国内産シラスの漁獲高をみてみると、1960年代前半には200トン以上とれたのに対し、この3年では毎年10トン以下にまで激減した。最近は極端な不漁なのだ。

 原因のもう一つは、国際的にも、国内的にもシラスウナギの資源管理が遅れたのだ。日本は今年に入ってようやく緊急対策がとられ始めたらしい。EUでもワシントン条約にのっとって輸出規制をかけたのが5年前、全面輸出禁止は今年からだ。アメリカもそろそろ許可書が必要などの輸出規制に動き出したようだ。

 こうしたことから、浜松でもいまや、中国、台湾だけでなく、アフリカ・マダガスカル産の養殖ウナギが、量的にはまだ少ないが、輸入され始めている。

 ここまでくると、クロマグロ同様、日本は資源管理を急ぐとともにウナギの完全養殖の技術開発を急ぐ必要がありそうだ。この技術の実用化に去年あたりからようやくめどがだったばかりだ。天然のシラスを養殖し、とりつくしてしまう。そんな愚は、さけたいものだ。

 土用の丑、今年は27日。土用鰻割かれもっとも泣くを食ふ(角川書店編『俳句歳時記』)

  補遺

 セブン-イレブンが「ご予約」で提供する

 うなぎ蒲焼弁当

は、今夏の土用丑の日用で、1680円(九州産。小さめサイズのウナギ4分の3尾使用)。

 これに対し、中国産ウナギ2分の1使用の蒲焼弁当だと、980円(今春の土用の丑の日用の弁当も同一値段)。いずれにも、弁当ということで、たくあん2切れ付き。うな重はとてもじゃないが無理だろうが、1000円を切るかどうか、この辺が、うな丼、うなぎ弁当の価格の限界らしい。

補遺2

浜松市での養殖ウナギ卸値は、浜名湖の養殖卸業者によると、

 1キロ当たり 約4000円

で、昨年より、約1000円、3割くらい高騰している。卸業者としては、買い入れるシラスウナギの高騰との見合いもあるだろうが、どちらかというと、うれしい高値だろう。

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