« 広告付きの手書き名刺はどうか ?  | トップページ | バーベルあげちゃった 金沢学院大の女子重量挙げ »

そりの美学 東京スカイツリー

 (2012.06.23)  この25年近く無料で毎月送ってもらっている読書人の雑誌『本』(講談社)2012年7月号の表紙を見て、ハッとした( 写真 )。

 Dsc001902 上からと下から日本刀が切り結んだ瞬間の芸術といったらいいのか、この25年間、まれにみる緊張感のある作品である。材質はケヤキだそうだが、現代アートの澄川喜一氏(日本芸術院会員)の作品だという。

   この緊張感はどこから来るのだろう。現代アートとはいえ、どこか伝統美にもあるような気がする。そんな不思議な感覚である。

 解説の高階秀爾氏によると、

重力によってもたらされる「たわみ」、そりのあるかたち

なのだという。日本刀もそうだが、城の石垣が生み出す曲線、五重の塔の屋根のたわみ、日本家屋の軒にみられる「反り」の美学だ。安定の美学といっていいかもしれな

い。

 ところが、この反り、実は、今話題の東京スカイツリーの形にも取り入れられているという。何しろ、澄川さんは

 外観デザインのコンセプト

 日本の伝統美と近未来的デザインの融合

の監修者なのだ。あの東京スカイツリーの外観は、この表紙デザインと同じ

 そりの美学

が取り入れられている。

 あのスカイツリーの上空から地上までのゆるやかなたるみは、重力的には自然なのだろう。ただ、近未来的デザインとして、横断面は地上では正三角形だが、少しずつ鉄骨をねじりながら、中高度では丸みをおびた三角形となり、展望台付近ではほぼ円形となるらしい。いかにも、近未来の塔だ。ここが、京都タワーとは違う。また、超現代的なドバイの塔や上海の塔とも違う。

 一言で言えば、東京スカイツリーの外観を芸術的に抽象化すれば、この表紙になる。

 こうなると、現代アートもいいなあ、と感じた。まもなく、予約なしでもツリー展望台に登れるという。一度、行ってみたいという気になった。

 マスメディアは、ツリーの高さばかりを強調しているが、こうした伝統美にもふれた知的な報道をもっとすべきだ。日本のマスコミは知的レベルが低いことがわかった。

 それで念のために言うのだが、実用的には、ツリーはテレビ、ラジオの電波塔、つまり電波送信所の役割を担っている。

|

« 広告付きの手書き名刺はどうか ?  | トップページ | バーベルあげちゃった 金沢学院大の女子重量挙げ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/55036618

この記事へのトラックバック一覧です: そりの美学 東京スカイツリー:

« 広告付きの手書き名刺はどうか ?  | トップページ | バーベルあげちゃった 金沢学院大の女子重量挙げ »