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「広報はままつ」6月号にびっくり これってホント ? 

(2012.06.04)  毎月5日に浜松市(広聴広報課)が発行している

 「広報 はままつ」(2012年6月号)

の表紙。浜名湖の風物詩として、浜名湖の潮干狩りが登場している( 写真 )。

 Image615 ブログ子も浜松市民だから、これを見ると、もう夏なのだなあ、と感じる。家族連れで楽しんでいるカラー写真にお父さん「がんばってね」とつい声をかけたくなるようないい写真である。浜松ならではの風景だろう。

 そして、その下に

 特集 / 浜松版 新エネ・省エネのススメ

というのが出ている。興味をもって読もうとした。ところが、「はままつでも気温上昇 !? 」とする本文の特集出だしを読んで、これってホントに温暖化のせいなの ? とびっくりした。 

 「実際に市内3地点の年平均気温は、30年で1℃前後上昇しています。」

として、その状況を具体的に、1980年から2010年の30年間に

 中区三組町  +1.3℃

 天竜区二俣  +1.0℃

 天竜区佐久間 +0.6℃

と数字をあげている。そして、いきなり、

 「このまま「地球温暖化」が進み、気温が上昇すると、台風」

うんぬんと話が、エネルギー政策の転換に移っていく。数字をあげている分、説得力があり、一見、もっともだと思えるが、よく考えるとおかしい。なぜなら、

 地球温暖化は100年単位の、しかもグローバルな現象であり、わずか30年間にこんな小さい地域でこんなに大きな差がでるはずはない

からだ。仮に、温暖化が事実であり、その原因が人間活動による二酸化炭素排出であるとしても、30年間の温度差は世界各地の平均として、せいぜい0.5℃以下である。

 それでは、この3地域のデータは何を物語るか。30年間の都市化の程度を示す局所的な現象の結果であろう。温暖化のせいではない。つまり、都市化の進展に伴うエアコン、コンクリート壁反射などの排熱、いわゆる都市の「ヒートアイランド現象」の結果なのだ。都市化の進んだ中区で一番大きい変化があり、もっとも都市化の進まなかった佐久間地区がもっとも変化が小さいのはある意味当然であり、自然である。

 だから、この影響を差し引いた残りが、もし、どの地域でも0.5℃以下で、誤差の範囲内で一致すれば、その一致した数値は、広報誌が指摘するように、あるいは温暖化による気温上昇であろう。温暖化の扱いについては、こうした処理が必要なことは、温暖化の専門家なら誰でも知っていることだけに、行政は注意してほしい。

 広報誌なのだから、市民に誤解を与えないよう、データの持つ意味をよく理解してデータを引用してほしい。

 もう一つ、特集で不親切なデータの引用があるので、指摘しておきたい。次のページにある、

 無限に降り注ぐ 太陽エネルギーを活かす

という記事である。年間の日照時間のイメージの図があり、

 全国トップ !! 浜松の太陽

の小見出しの下、冒頭

 「今年1月、気象庁によって、全国154カ所の観測地点における2011年の日照時間が発表され、浜松市は、2386.2時間で全国第1位となりました。わたしたちはこの自然の恵みを活かしていくべきではないでしょうか」

と訴えている。この訴えは正しいが、データの出所や紹介の仕方が意図的かどうか不親切である。

 まず、データの出所がどこか。どこにも明記されていないが、はっきりと、

 2012年1月4日付気象庁報道発表資料「2011年の日本の天候」

と小さくてもいいから注記すべきではないか。

 その上で、他県との、あるいは他市町村との比較や全国平均をわかりやすく書いて、訴えたいことに説得力を持たせてほしい。

 たとえば。

 浜松の年間日照時間は2386.2時間で全国1位。第2位は静岡市の2361.7時間。気象庁は全国平均をまとめていないが、同じ中部地方では富山市(1611時間)、金沢市(1718時間)、福井市(1691時間)の北陸に比べ、平均で43%も浜松市は長い。この特長を活かそう

という具合に。こうすれば、浜松市民も、よし、太陽エネルギーをもっと活用しようという気になるだろう。この43%という数字が抜けているために、記事の訴求力が格段に悪くなっていることに注意してほしい。 

 広報誌が誘導政策を取り上げ、特集する場合、データの引用にあたってはその出所の明記、正確な引用はもちろん、なるほどと市民に思ってもらえるよう説得力と訴求力を持たせることが、特に重要である。

  以上の二つを、わかりやすく説得力のある広報誌づくりに役立ててほしい。

 最後に、意図的なのだろうが、競争相手の日照時間全国2位の静岡市をイメージ図から(こっそり ? )外しているのは誠実さ、フェアプレーに欠ける。他県や他市と比較するのは、まずいという役人特有の事なかれ主義はできるだけ控えてほしい。信頼できる公正なデータの正確な引用なら、訴えたいことを明確にするために、なんの遠慮がいる。そんな行政マンであってほしい。あえて応援の意味で苦言したい。

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