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「地獄を見た日」 3.15伝えたジャーナリスト

(2012.03.19)  前回は民間事故調査「報告書」について書いたが、最悪のシナリオに向かう可能性が高まった「運命の日」は3.15であった。この日早朝、4号機建屋が、1号機、3号機に続いて水素爆発し、その上部が吹き飛んだ。この日について、この報告書のインタビューなどの実務を担当した30人のひとり、フリージャーナリスト、藤吉雅春(元週刊文春記者)が「週刊文春」3月8日号に

原発崩壊3.11 私はそこにいた !

という記事で、この「地獄を見た日」について書いている。

 この日は4号機だけでなく、水素爆発を免れていた2号機でも、全電源喪失で、頼みの緊急炉心冷却装置が作動せず、蒸発した水蒸気で原子炉/原子炉圧力容器の内部圧力がどんどん高まり、耐えられる設計上の限界を超えていた。限界の2倍にも圧力は達していたという。いつ原子炉が爆発してもおかしくなかった。

 2号機原子炉/圧力容器が爆発すれば、あるいは原子炉のメルトダウンにより圧力容器が破壊されれば、その外側の格納容器に強い放射線をおびた燃料棒があふれ出し、いわゆる格納容器の底を突き抜けるメルトスルーの危険すらあった。

 こうなれば、5号機、6号機も含めてほかの原子炉にも注水できなくなる。そうなれば、次々と原子炉はその熱で崩壊するという悪夢が現実となる。吉田昌郎所長が、手動でベント(排気)する決死隊を組織するなど、

 「地獄を見た日」

という認識を示したのも、決して誇張ではないのだ。

 もしこの地獄が現実となると、首都圏を含む250キロ圏でも

 年間許容の1ミリシーベルトをはるかに超える放射能汚染が始まる

というわけだ。

 この記事は、報告書のポイントを分かりやすく書いていて、恐ろしい。

 報告書のさらに詳しい検証は、これからの原発を含めた複合災害の再発防止には欠かせないと感じた。

 この報告書をたたき台に、チェルノブイリ事故調査のように、事故の情報を国際社会で検証し共有するために国際検証会議の開催が必要だろう。これは日本の国際的な責務である。

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