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三葉虫の目 驚異のブーメラン形

(2012.02.25)  定年を機会に、浜松科学館でサイエンスボランティアを始めて、そろそろ一年。専任スタッフのお手伝いをするのだが、休息の時間に館内の展示物を見ていると、意外な発見をして、びっくりすることがある。

 同館には、いろいろな地質時代のホンモノの化石がさりげなく展示されている。

 今から約6億年前の先カンブリア紀のストロマトライト(らん藻類)

などは、オーストラリア・シャーク湾にあることは知っていたが、現物を見たのは初めて。大気中に酸素を供給したことで知られる。そんな中で、ふとその隣りのガラスケースに収められた

 今から約5億年前のカンブリア紀の三葉虫

に目がいった。全体がカブトガニのような形で、長さ20センチくらいの化石である。よく知られている化石で本屋の古生物学の本で何度もみた。しかし、ホンモノの化石を見るのは初めてだった。ケースに顔を近づけてよく見て、驚いた。

 目がある。しかも、左右にそれぞれブーメランの形をした目である。

 よくよく観察してみると、この目が後ろも見えるように顔の形も整えられている。つまり、

 前後左右、360度が一度に見渡せる超パノラマの目

なのだ。顔のかたちからきっと目からの情報を処理する脳もありそうだ。とすると、目は左右対称に二つあるから遠近が把握できる。

 先カンブリア紀の生物には、おそらく目はないだろうから、地球上で初めて目を持った生物が三葉虫なのだろう。ダーウィンの進化論がこの時代にも適用できるかどうか、疑わしいが、仮に適用できるとすると、

 こんな優れた目を備えた三葉虫は、大変に生き残りがしやすい

と直感した。事実、科学館の三葉虫の説明によると、今から4億年前のシルル紀まで生き延びたようだ。

 ここから想像すると、カンブリア紀の生き物は、海の中で、目を持つようになって爆発的にさまざまな形態に進化していったように思う。

 目がカンブリア紀の進化を爆発的に促進した

という言い方もできるのではないか。とすると、これはダーウィンの漸進主義的な進化論ではとうてい説明できないことになる。

 進化のありかたも、地質時代によって異なる。ダーウィンの進化論はその一つに過ぎない。ダーウィンの進化論に代わる有力な理論として、

 生物進化の中立説

がある。木村資生博士が1970年代に打ち出した。分子レベルでは、1980年代すでに世界の学界で定説として確立しているらしい。しかし、

 そんなことをふと、ボランティアをしながら、思いめぐらした。

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