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これぞ「文化的景観」 世界一広い棚田

(2011.12.30)  偶然、NHKBS放送を見ていたら、

 世界一広い棚田 中国雲南省元陽県大漁塘村

というのを放映していた。高低差500メートル、長さ100キロも続く大棚田だ。1300年間の間に営々として知恵を出しながら築いてきたものだ。番組では一度も

 文化的景観

という言い方はしていなかったが、これこそ、一目で

 世界に誇れる文化的景観

といえる。ごちゃごちゃと説明など要らない。

 ブログ子は、以前、金沢在住時代、世界遺産登録運動に関わったことがあり、

 城下町金沢の文化遺産群と文化的景観

という提案書を器用にまとめたことがある。遺産の暫定リスト入りを目指した県や金沢市の取り組みをサポートした。しかし、なかなか文化的景観というものに理解は行き届かなかったにがい経験がある。

 文化的景観という概念は、世界遺産登録の場合と、日本の文化財保護法でいう「文化的景観」との間には幾分違いはあるが、この雲南省の棚田こそ

 人類の宝、文化遺産だ

ということがなんの説明もなく、おそらくすべての人が認めるだろう。

 この棚田を守るには、地元の人の辛い労働の汗と我慢強い精神が必要なことが紹介されていた。一年、棚田の手入れをしないと棚田はもう崩れてくるという。それを1300年も守ってきたエネルギーには感心する。棚田の維持には、水田にコイを飼う、上から下に水が流れるように、民家は中腹につくられる。山頂付近は保水力のある樹林のままにしておく。村落での生活と稲の栄養源とのリサイクルをうまく調和させるなど、驚くべき工夫がなされていた。こうした努力の結果が

 美しい棚田

を維持していける秘密なのだとわかった。

 文化的な景観とはそんな努力と我慢強さの賜物なのだ。

 まもなく世界文化遺産に登録されるそうだが、それにより文明がこの地域に入り込むことで棚田が崩壊することのないよう、保護対策を今からしっかりと整えておくことが必要だと痛感した。

 棚田を世界危機遺産

にしてはなるまい。

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