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人類の大いなる旅 外惑星探査機ボイジャー 

(2011.12.07)   先日、NHKが1970年代に打ち上げた米外惑星探査機ボイジャーについて、現在、どのような活躍をしているか、紹介していた。

 現在、ほぼ太陽系の〝端〟、つまり太陽風と星間風のぶつかり合っているの中を航行しているらしい。もうすぐ星間風の中に突入するという。太陽からの離れれば離れるほど太陽電池の能力は低下する。そんな悪条件の中であと25年くらいなんとか活躍してくれるそうだ。

 ブログ子が京都でまだ大学院生だったころの1977年夏、太陽系の外惑星の素顔を一挙にまじかでとらえようと、米探査機、ボイジャー2機が地球から飛び立った。木星、土星、天王星、海王星の四つでその衛星も計画の対象になっていた(残念ながら、当時はまだ冥王星は惑星の仲間だったが、軌道の関係で探査計画から外された)。

当時、すでに火星探査機バイキングが火星の上空から大量の精密な写真を地球に届けており、軟着陸にも成功した(1976年夏)。その分析から高等生物としての火星人はすくなくとも火星表面にはいないことが、はっきりした時代であった。

 そんな時代の空気があり、これからは火星の外側の外惑星探査の時代だとブログ子も考えていた。

 1970年代、80年代は太陽系天文学が、さまざまな驚異的な発見をもたらす最先端科学としてよみがえった時代だった。

 事実、ボイジャーは、打ち上げから2年後に1979年に到達し、あっと驚く

 木星にも、土星のようなリングがいくつもある

発見した。衛星ではイオが太陽系では唯一、火山活動のある〝生きた〟衛星であることも専門家を驚かせた。

 1981年に到着した土星でも、リングはそれまでせいぜい10本程度と考えられていたが、1000本以上もあることがわかった。そして、次の天王星(1986年到着)にも、海王星(1989年到着)にも土星同様のリングがあることもわかった。海王星の衛星トリトンには、地球のような大気があることもわかった。本体の海王星が青いのは、大気のほとんどの成分がメタンであることも検知器で確かめられた。

 この時代は、いわば

太陽系の大航海時代の観

を呈した。しかし、その後、1990年代に入ると宇宙ステーションづくりやスペースシャトルが脚光を浴びて、ボイジャー探査機の影が薄くなったように思う。

  ボイジャーには、太陽系第三惑星、つまり地球には、高等生物がいることを示す円形の表示板が取り付けられている。地球文明が滅びても、宇宙にきっと存在する知的生命体が、このボイジャーを見つければ、地球に興味を示すことだろう。

 こう考えれば、計画から20年で成し遂げたなんと壮大な計画なのだろう。これこそ、

 人類の大いなる旅

といえまいか。

  そんな旅の成果を、多数のカラー写真としてまとめた本が最近出版された。

 『太陽系大地図』(小学館、約6000円)

だが、高価な本というのが残念だが、星好きには飽きない好著である。

 この大地図によると、かつて惑星だった冥王星は最近では、2006年に〝降格〟されて準惑星とされている。準惑星には、冥王星より大きなエリスがあり、こうした準惑星を含めた「太陽系外縁天体」の総数は小さなものも入れると、わかっているだけでなんと、1000個を超えている。

 人類の大いなる旅の「地図」として、手元におきたい本だ。

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