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大水惑星、グリーゼ581g発見の意味

(2011.09.25)  去年のいまごろだろうか、太陽系からわずか20光年のところにある太陽系外惑星系、グリーゼ581(中心星は、太陽より表面温度が低い赤色星)に

グリーゼ581g

という水惑星が見つかったと、天文学者のS.ボート教授によって発表された。天空での大まかな位置は、真夏に南の水平線近くに見える「夏の大星座」、さそり座の赤い主星、アンタレス東側付近(正確には、てんびん座)。太陽系に一番近い星まではわずか4光年だから、これはちょっと外に出るとすぐこんな惑星が見つかるような状況だ。

 この星、全体の質量の半分が水という大変な惑星(地球の場合、水は全体の0.1%もない)であり、気温も摂氏±20度前後と地球と似ているらしい。いかにも地球と同じ「生命の星」と言いたいところだ。

 ただ、あまりに水が多くて大陸のような陸地はないらしい。大気もあるが、地球のそれに比べて100倍も濃くなっているそうだ。もはや気体というよりも液体大気だ。

 先日、NHK番組(コズミック・フロント)で紹介されていたが、それでも、多様な生物が生息しているだろうと解説していた。海中と、大気中を浮遊する

 空中浮遊生物

と名づけられた生き物が満ち溢れおり、地球よりはるかに〝にぎやかな〟空となるらしい。

 こうした惑星の発見の意味を考えて気づいたのだが、太陽系にこんなに近いところに太陽系外惑星系があり、しかもそこには地球環境によく似た惑星があるとすると、これは偶然の出来事ではありえず、

 宇宙全体には、第二の地球は数多くあり、普通の存在

ということを意味するだろう。

 しかし、そのことが直ちに、宇宙に生命が満ち溢れているということを示唆するものではない。似た環境はたくさんあったとしても、そこから、私たちが考えている意味での生命が、生まれるかどうかはただちには推論できない。生命が生まれるのは、きわめてまれな現象かもしれないのだ。ハードルは高いとする生物学者は多い。

 また、たとえ、運良く、まれな現象として生命が生まれたとしても、それが、長い時間をかけさえすれば、必ずいつか、人間のような知的な生命に進化するはずだともいえないのだ。

 そんなことを考えるのも、もし仮に宇宙には人間のような、あるいは人間よりはるかに進歩した知的な生き物がたくさんいるとしたら、直接地球にやって来ないまでも、その知的な生物からこの50年以上、地球に何の連絡も、なぜ寄越さないのだろうかという

 「フェルミのパラドックス」

が解けないのだ。

 そんなことを考えながら、今回のニュースに接して丸1年、暇に任せて、改めて、愛読書

 『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』(S.ウェッブ、青土社、2004年)

を読み返している。

 宇宙は謎に満ちている、というか、考える楽しみに満ちている。(2011.09.25)

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