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哀愁と悠久の魅力奏でる「のこぎり音楽」

 (2011.08.02)   三角型の西洋のこぎりという一枚の金属板がしならせ、弓を弾くだけでこれほどまでに「歌う」楽器になるとは知らなかった。少し大げさに言えば、哀愁をおびたビブラートの利いた口笛のようにも聞こえたり、100億光年の宇宙のかなたからの悠久の響きにも聞こえたのは不思議だった。

 自衛隊浜松基地近くの会場で、8月2日午後、「のこぎり音楽を楽しむ会」(伊藤優樹代表、愛知県豊川市)のギター伴奏に合わせた「のこぎり音楽」を初めて楽しんだ。東三河を中心に活躍しているグループだそうだ。

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 最初は、きっと、えんやこーらの、きこり金属音音楽、だから、男の音楽のように思った。しかし、聴いてみると、ゆっくりとしたやさしい音色にびっくり。むしろ女性が好む音楽のように思った。そう思ってその魅力について、女性演奏者にうかがったら

 「ゆっくりとした音色に、(弾いていて)いやされるのが好き」

とのことだった。ゆっくりとした曲想、浜辺の歌、エーデルワイス、グリーンスリーブスなどがあっていたようだ。当日は、基地からの2機編隊スクランブル、早期警戒機の轟音など、演奏条件は、はっきり言って、よくなかった。

 それでも、この楽器の魅力がどこにあるのかがわかった。それは、人間の手と足で、三角形金属ののこぎりの両端を微妙にしならせるところにあると気づいた。そこから、口笛よりも深いビブラートが生まれる。美しい音楽というよりも、また、癒しの音楽というよりも、神秘の音楽のような気がした。

 そして、想像した。もし、この会場が、大自然に囲まれた、たとえば、静岡県と山梨県の県境近くの赤石岳のふもと、南アルプスの登山口、

 さわら島のロッジ、それも、夜のしじま

の中で奏でられたら、おそらく、聴く人は、大自然との一体感で、涙が止まらなくなるほどの心の振るえを感じるだろう。このロッジの屋外には、サッカー場くらいの下草の生えた原っぱがある。その横を夏でも冷たい川がさわさわと流れている。原っぱの中央で、ゆったりとしたのこぎり音楽を奏でたら、夜のしじまの中、森や山のささやきをきいているようで聴衆はその魔力に、きっととりつかれるであろうと想像した。

 いつの日か、夜の沈黙と静寂の中で、耳を澄ましたい「のこぎり音楽」だった。(2011.08.02)

 

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