« ダンス、ダンス、ダンスの一日  | トップページ | 作家、城山三郎の孤独とその死 »

津波対策、「四連動」想定必要 ?

  (2011.08.31)  防災の日が近づいていることから、今回の東日本大震災を念頭に、太平洋側の地震発生について、津波対策では

 従来の「三連動」に加えて四連動の想定が必要

との記事が出ていてびっくりした(中日新聞8月29日付朝刊)。東海地震+東南海+南海に加えて、それらの沖合い(で南海トラフの内側)震源の四つが同時に発生する可能性があるという、東大地震研究所の古村孝志教授の研究成果だ。東日本大震災はこのタイプで、津波被害が大きかった。

 第四の震源については、これまでの歴史地震の例では、慶長地震(1605年)と宝永地震(1707年)があり、いずれも津波被害が大きかったが、連動については、東日本大震災が発生するまではあまり考慮されてこなかった。

 今回、改めて、連動を考慮して、調べてみると、四連動は起こりうるし、その場合、津波の規模は、従来の1.5倍から2倍にもなるという。

 こうした成果について、現地の高知大学研究グループも慶長地震、宝永地震の津波が大変に被害が大きかったとするなど、四連動性の現実性は否定できない。つまり、東日本大震災と同様のメカニズムで四連動地震が起きるというわけだ。

 思えば、阪神大震災後の2000年ごろまでは、東海地震単独発生説が地震予知可能研究者の間では有力だった。その後、観測データから2000年から2005年にも起きておかしくなかったのに、おきなかった。そのことから次第に、今世紀半ばごろに三連動説の地震が発生する、つまり単独では起きないとの説が有力になっていた。名古屋大などのコンピューターシュミレーション研究によると、まず、紀州の東南海地震が発生し、そのあと、しばらくして東海地震というシナリオまで(真偽はともかく)最近では描かれている。

 そんな中で、東日本大震災が起きたものだから、

 四連動説

も、とだんだん予知が難しくなってきた、というか、予知はできない雰囲気になってきたようにみえる。

 つまり、地震の予知など複雑すぎて、あるいは理論的、原理的にもできない

という地震学会の主流派(つまり、大多数派)の言い分が正しいように、ブログ子には思われてきた。

 要は、予測に頼らないで、意識が薄れないよう繰り返し防災訓練することが重要だというごく当たり前の結論が以上から出てきそうだ。

   「ブループリント」と言われた国の地震予知研究が本格的に始まってまもなく、50年。一度は、阪神大震災後、「前兆現象をとらえての予知は困難」との国の測地学審議会が意見(1997年6月)をまとめたりした。審議会の結論をもとに、もう一度、あのときの真摯な気持ちに立ち帰って、果たしてできるのか、できないのか、予知研究の理論的な基盤について公開で議論すべき時期に来ているような気がする。国民に予知研究に過剰な幻想をいだかせるのは危険だ。日本だけが、予知は可能といっているのはいかにも奇異である。(2011.08.31)

 

|

« ダンス、ダンス、ダンスの一日  | トップページ | 作家、城山三郎の孤独とその死 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/52611989

この記事へのトラックバック一覧です: 津波対策、「四連動」想定必要 ?:

« ダンス、ダンス、ダンスの一日  | トップページ | 作家、城山三郎の孤独とその死 »