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「ザ・コーブ」、それからの鯨の町、太地町

 (2011.07.25)  一昨年、2009年にドキュメンタリー部門でアカデミー賞を受賞した

 「ザ・コーブ」。

 和歌山県太地町という鯨の町の畠尻湾の入り江でイルカが大量に殺され、ほとんどを食用として出荷されている事実について、米海洋保護協会がドキュメンタリー映画にまとめ、世界的な反響を呼んだ。

 あれから二年、その太地町のその後の様子をNHKが淡々とした語り口で、教育テレビで紹介していた。

 鯨の町に生きる

その苦悩や、鯨漁師の「いさな組合」の対応を冷静に、そして丁寧にカメラで追っていた。

 番組によると、批判をかわす対策として

 ① 入り江を天幕のようなシートで覆い、「捕獲した鯨を殺すやり方は、残酷と思う人もいるので、見せないようにする」

 ② 入り江内で逃げ回る鯨を殴り殺す、刺し殺すというこれまでのやり方を改め、牛などの食肉処理同様、瞬間的に処理できる仕方にする

などの対策がとられているようだ。

 ただ、なぜ、鯨を殺す最後を見せてはいけないのか、という疑問には、組合の鯨漁師たちにもなかなかはっきり納得できる説明はなかったように思う。

 鯨やその仲間のイルカは、人間に近い言語能力、家族意識、さらには文化や歴史もあるという人もいるくらいに人間に近いことが、鯨の残酷な最後を見せてはならないという鯨漁師の意識にあるのかもしれない。絶命する最後の瞬間の鯨の目に当の鯨漁師ですら

「かわいそう」

という思いがよぎると述懐していたのが印象に残った。

 番組を見て、

 入り江に網を張るなど逃げ場をなくされて追い込まれた鯨を、よってたかって刺し殺したり、殴り殺したりするというような、あたかも集団虐殺のようにみえるような殺し方は、やはりやめるべきではないか。伝統漁法であり、鯨肉文化が日本にあるにしても、その時代にあった食肉処理の工夫があってしかるべきであろう。

 いさな組合も、頭数の資源管理を徹底しているにしても、それでもなお当然と思ってやってきた自分たちの漁法が、現代にマッチした方法であったのか、どうか、海外の批判を貴貨として、反発するだけでなく、謙虚に反省し、漁法そのものを見直す必要がありはしないか。そうすれば、日本の国民の支持も広がるだろう。2011.07.25

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