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旧ソ連の火星有人飛行計画  天才ロケット工学者が見た夢とは

先日、NHK番組を見ていたら、旧ソ連の宇宙開発について紹介していた。それによると、ガガーリン少佐が宇宙船で地球を一周し、無事に地上に戻ってきたとき(1961年)には、すでに、火星へ人類を送り込む計画があった。「地球は青かった」という歴史的な言葉を残した同少佐は、強力な打ち上げ用ロケット、R-7に宇宙船を載せて、地球を一周。地球帰還時には、同少佐の乗った帰還カプセルがうまく宇宙船から切り離されず、あわや事故になるところだったが、運良く乗り切ったらしい。

 火星へ人類を送り込む計画はこのロケットを使い、大気圏外で火星に向かう宇宙船を組み立てて、二年ぐらい飛行し、火星に到着させる計画だったらしい。当時の関係者の概念設計者が今も生存し、そのときの手書きの設計図を紹介していた。

 ただ、莫大な費用がかかることから、当時のフルシチョフ首相は計画の延期を決めていたらしい。もちらん、1960年代には月着陸を目指していた。

 問題なのは、こうした壮大な計画の責任者であり、主任設計者であった

 S.コロリョフ

という天才的なロシア人ロケット工学者が1966年、捕虜収容所以来の持病、心臓病でなくなったことであろう。コロリョフの死とともに、旧ソ連の宇宙開発は打ち上げなどに何度も失敗するなど、後発のアメリカに追い抜かれるという事態になったらしい。

 現在、旧ソ連の宇宙開発を引き継いでいるロシアでは、

 MARS500

という計画が進行中で、飛行士が長期間閉鎖空間で生活するとした場合、どのような問題点があるか、食糧の自給などその解決策を研究しているらしい。つまり、ロシアは、有人火星探査を着々と進めている様子が放映されていた。

 もちろん、火星好きのアメリカも有人火星飛行計画をあきらめてはいない。今はロボットによる無人探査が中心だが、数十年後には月基地から火星有人飛行に成功するかもしれない。

 私たちは、とかくアメリカのロボットを使った無人火星探査や日本のサンプル回収小惑星探査機「はやぶさ」などに、目が向きがちだが、ロシアも巻き返しに図っているらしいことがわかった。

 番組では、コロリョフの言葉として、

 「人類は永遠に地球にとどまってはいない。やがて太陽系のすべてを開発するだろう」

というのを紹介していた。これはガガーリンの時代にすでに言われていたのである。

 面白いのは、旧ソ連の宇宙開発にしても、アメリカの宇宙開発にしても、ナチスドイツのⅤロケットという弾道ミサイルの開発関係者の引抜から始まったということだ。

 戦争は、技術開発を確実に推進する力を持つ。2011.06.24

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