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「ダークマター」って何なのさ。 宇宙研究最前線は〝地下天文台〟の時代?

 先日、NHKのBSプレミアム

 「コズミック フロント(宇宙研究最前線)」

という番組を深夜、仕事から帰って、晩酌しながら見ていたら、

 この宇宙には、これまで人類が見てきた宇宙物質、星や星雲や、銀河や、なんやかんやすべてをふくめても、宇宙に存在する〝物質〟のわずか15%程度しか見ていない

というのだ。残り85%というほとんどすべての物質は、いまだ人類には探知されていないという。

 どうしてそんなことがいえるのかというと、ほとんど無数にある銀河系において、ぐるぐる銀河のまわりに回っている星星の(視線)速度が大きくて、もっと多くの物質が銀河の中になければ、そんな星は銀河の重力むを振り切って生まれてすぐにその銀河から放り出されてしまっているはず

というのだ。

 昔、いまから2、30年前にも

 暗黒物質

という言葉がよく使われた。見えない物質が星間に漂っているというのだが、これは冷たい分子雲。つまり、これについては、人類はこれまでよく調べてきていて、新しい星になる原材料と位置づけられている。

 ダークマターというのは、これとは全然別のもので、ほかの物質とはほとんど作用をせず、突き抜けるが、質量はある未知の物質。

 番組では、おそらく、水素原子の数十倍か数千倍の質量を持ち、しかも、ほとんどほかの物質と相互作用をしない、たとえば、素粒子物理学がある程度予言している

 超対称性粒子

ではないかという話を紹介していた。一時、わずかだが、質量を持つことがわかってきたニュートリノで説明できるのではとも言われたが、とても量的に足りないことがわかってきたらしい。

 そこで日本でも、この未知の粒子を検出しようと

 神岡(岐阜県高山市)の「地下の天文台」でいよいよ本格的な探索装置が稼動し始めている様子が番組でも紹介されていた。素粒子物理学のほうでも、こんな粒子が存在してくれれば、素粒子物理学の矛盾や無限大繰り込みの問題点を解消したり、いわゆる四つの力を統一できるのだという。

 それにしても、広大な、しかも宇宙の始まりにも関わる宇宙の大規模構造と、極微を扱う素粒子物理学の数学的に矛盾のない理論の完成とが手を携えて、未知の物質探しに研究者が学際的に挑んでいるのには驚いた。

 宇宙の大規模構造の解明には、物質の極微小の世界の理論が必要なのだ。

 それに伴い、いまや天文台というのは、地下深くの空の見えないところに建設される時代になったのだ。

 もはや、天文学に星空のロマンはない。そんなことを知った番組だった。2011.06.21

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