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人は水 水は人 東日本大震災一週間 想定外では済まされぬ

 3.11東日本大震災から1週間がたった。

 この一週間の混乱の中ではっきりとわかったのは、よく知っていると思っていたはずの地震についても、原発についても、ましてや津波についても、私たちはほとんどなにもわかっていないということだったと思う。その証拠が「想定外」ということばが、テレビなどのマスメディアに登場する関係者や専門家からしばしば出たことであり、象徴的であった。

 地震国日本、原発大国日本

というのは幻想だったのだ。想定外というのは、はっきりいえば思考停止のことだ。科学者や技術者と一般の人々との媒介役を果たすはずの科学コミュニケータの役割も、この点ではほとんど機能していなかった。これまで想定外について科学ジャーナリズムが組織的に警告をしたことも、予防しようとしたこともなかったのだ。科学者頼みのジャーナリズムであっては、日本には科学ジャーナリズムは存在しないと言われても仕方あるまい。自戒した。

 もうひとつ、露呈した重大な欠陥は、菅直人首相の存在感がほとんどといっていいほどなかったことだ。むしろその言動は、被災者や国民の心を奮い立たせるというよりも、不安を抱かせるような言葉しか出てこなかった。その表情は、暗く沈んでいた。いち早く被災地に降り立ち、被災者とともに、この惨状から力強く立ち直るべく全力を挙げるとなぜ、アピールしなかったのか。一国の首相のリーダーシップとはそういう危機の時にこそ求められるのだ。あの前米大統領ですら、9.11同時多発テロでは、現場の消防士と手を取り合って国民にともにテロと戦おうと国民を鼓舞し、9割の支持率をたたき出したのである。チリの鉱山事故でも生き埋めになった鉱員救出にあたって、チリ大統領はすばやく現場に駆けつけ、国民の一致団結を呼びかけ、被災者に勇気づけたではないか。

 最後に、この一週間を振り返ると、やはり

 人は水、水は人

という印象を受けた。津波によりたくさんの人の命が奪われた。そしてまた、原発事故では、これまた消火や冷却で最後は水に頼るしかなかった。

 水は人の命そのものである

ということだ。水を治めるものは、国を治めるという言い方がある。あらためてそのことに気づかされた一週間であったように思う。2011.03.17

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