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知的地球外生命はたくさん居る? NASAケプラー宇宙望遠鏡の快挙

誰でもが思うことだが、

 あんなに(知的な宇宙人が操縦しているかもしれない)UFOがたひたび地球上で〝観察〟されているのに、なぜ、地球を訪れるよりもはるかに簡単なはずの何らかの事前サイン、あるいは連絡がこの60年地球にはまったく届いていないのだろう。

 これにはいろいろな理由があることをこのブログでも詳しく紹介したが、NASAでも、地球外生命探査にことのほか力を注いでいる。そのための宇宙望遠鏡「ケプラー」が打ち上げているが、なんと、天の川のほんの一部を数か月かけて探索しただけで、約1200個もの太陽系のような惑星系を発見したというニュースには驚いた。

 惑星系であれば、地球から見て、中心の星の前面を通過すると、ほんのわずかだが光の量が減る。そんな仕組みで捜索するのだが、発見した惑星系のうち、生命にとって中心星から適当に離れていて熱すぎもせず、また、さりとて遠すぎず、あまり寒くもないところを回っている惑星がありそうなのは数%の54個。そのうち、惑星の大きさが地球ぐらいなのは5つだったという。

 うまく中心星の前面を通過しない惑星系もあるだろうし、わずか数か月の探索では、長い公転周期のものは引っかからないだろう。そんなことや、探索したのがわずか天の川のごく一部、100分の一くらいだというから、実際には、生命の存在してもおかしくない惑星系はこのわが銀河系には非常に多いということが推測できる。

 したがって、地球みたいな環境の惑星もずいぶんたくさんある

ということが想像できる。にもかかわらず、あいかわらず、そんな惑星系からの連絡はないというのはどういうことだろう。

 ひとつには、地球のような環境であっても、生命がその惑星上で誕生するというのは、きわめてまれな現象ということなのだろうか。いや、生まれることは生まれるのだが、それが人間のような知的な生命体にまで進化するのがむずかしい、あるいは時間がかかるということなのだろうか。それともお互いの進化の度合いがうまく重なり、連絡しあうタイミングがなかなかあわないか、まれなことというのだろうか。いろいろ想像できて面白い。

 ブログ子の意見は、以前にも言ったかと思うが、

 すでに地球に知的地球外生命は到着している

という説だ。これだと今回のケプラーの成果とは矛盾しない。地球は一人ぼっちではないという考え方に賛成している。

 ではなぜ、連絡はないのか。しているのに、互いに連絡が取れない状態になっていないだけのことかもしれない。進化のメカニズムの違いがあるからだ。人間が想定する連絡手段を相手が持っているとは限らない。あるいは、知的地球外生命は、暗黙のうちに人間ぐらいの大きさであるはずという前提で話をしているが、これが間違いで、地球にやってきているのに、たとえば、あまりに小さくて発見できない。あるいはコミュニケーションについても、知的な生命体は人間が話すくらいの時間間隔でできるはずという思い込みがあるので、連絡が受け取れないということなのかもしれない。100万分の1秒ぐらいの時間で百科事典を読破できるようだと、人間はこれを知的生命からの連絡であるとは気づかない可能性もあろう。

 ケプラーの情報はいろいろなことを考えさせてくれる。2011.0212

追記 2011.02.19

  このニュースを聞いて、久しぶりに、浩瀚な労作

 『地球外生命論争』(マイケルJ.クロウ、工作舎、全3巻)

を読み直してみた。その感想。

 「一般に宗教的著述家は多世界論を支えるものを科学に求め、科学者は主として宗教的理由で多世界論を受け入れたと言うと言いすぎであろうが、こうした面もあったであろう」という著者の見方に納得した。ほとんどの多世界論者は科学も宗教も多世界論を支持していると信じたことは確実だともこの本の著者は指摘している。

 全巻を通じて感じたのは、知的かどうかは別にして、地球外生命に関する論争の焦点は、

 キリスト教と多世界論は整合性がとれているかという神学的な問題であり、また、地球外生命の存在を示す明確な天文学的証拠がないという問題に帰着する

ということである。

 この意味で、時代とともにさまざまな論争は

 「宇宙のあり方と神のあり方はどこまでも極めがたい」

という著者の意見には、多くの知見を積み重ねてきた現代天文学においてもなお傾聴に値する。

 多世界論のほうが、宗教的にも、科学的にも、実りが大きいだろうという点で、魅力的であり、今後もなくなることはないだろう。

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コメント

こんにちは
偶然こちらのブログにたどり着きました。
とても楽しく読ませていただきました。
今日はとてもいい日になりました!
またおじゃまします♪

投稿: keko | 2011年2月19日 (土) 14時29分

こんにちは!私は自称宗教研究者です。もちろん化学や科学についてもいろいろと勉強した後の宗教研究です。非常に面白く楽しく読ませていただきました。多世界論、確かにこの論理の方が理にかなっているような気がしますし、希望が湧いてきます。私もキリスト教信者ですが旧約聖書の天幕やエゼキエル書などの表現から多世界論を支持するものです。今後も一層研究に熱が入りそうです。また楽しいブログ期待しております。またお邪魔します(^^)♪

投稿: 竹内ちろたん | 2011年6月16日 (木) 09時28分

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