« 久しぶりに元気の出る映画を見ました。間違って。大阪のロッキー「ボックス ! 」 | トップページ | 本屋大賞、「天地明察」  »

地球温暖化スキャンダル ネットメディアの威力まざまざ

 今、話題の

 「地球温暖化スキャンダル 2009年秋クライメートゲート事件の激震」(日本評論社)

を読んだ。いわゆる20世紀末から急速な温暖化を示す「ホッケースティツク」現象は真実かをめぐる謎を追求した論争書である。事件の発端となった大量のメールと文書の流出先の最初のネット受信・処理者で、米気候科学データ解析監査集団の一つ、ブログCA(ClimateAudit)の主導的常連、S.モシャーほかが著者で、日本語翻訳者は渡辺正東大生産技術研究所教授。

 読んだ感想を一言で言えば、

 単純ミスではすまない、恣意的な「補正」、「較正」、「再構成」という名のデータ捜査が行われていたのではないか。いや、その可能性が極めて濃い

と言うものだった。この問題については、マスコミは、たとえば「信頼を取り戻すため、IPCCにかかわる科学者は社会に対し何が分かっていないのかをも含めて研究の現状を説明すべきだ」と、共同通信「時言」の辻村達哉論説委員は書いている。しかし、そんなことではすまない「底知れぬ深い疑惑」がありそうだ。この本は、そのことを気づかせてくれた。

 同著は、この点について、

 学術論文の審査は、もともと腐敗していたIPCC報告書の編集に役立てようとして腐敗し、その結果、あやふやな知見から明確な結論を出した科学論文が残ってしまう。研究者も支持者も、自分たちは崇高な仕事をしたのだと考える。地球を危機から救うのだ。だが、事実よりも強い主張をするために、論文発表マシンを「細工」した。(同著p273より)

と著者は「彼らの動機」を告発している。彼らとは、事件の主役のF.ジョーンズ英イーストアングリア大(UEA)気候研究所(CRU)所長グループを指す。ジョーンズ氏は、IPCC第四次報告書執筆責任者の一人でもある。

 権威など意に介さないブログ世界と遭遇し、<チーム>はカルチャーショックを受けた。指揮統制型ののコミュニケーションに固執する彼らが、そんなブログ世界に面食らったのが、事件の根源だったような気がする

とも結論付けている。そのとおりだろう。この事件は「単純ミス」が惹き起こした事件では決してない。研究者にあるまじき意図的な行動があったのだ。その動機は何か。

 事件の動機として、この本が指摘をしているのは、「研究者や管理職にとって、研究費の獲得はいつだって心配事だ」「外部資金がほしい」「研究者は研究費の獲得に命を削る」ということだ。そこで登場するのが、「大型研究には国の助成がターゲットになる」というわけだ。研究費の申請をするわけだが、

 「温暖化を証明したい研究で、温暖化を疑う結果は出せない。つまり、バイアスがかかる」(同著p275)

のだ。 

そして、

 「たいていの研究者は、いつも最善を尽くしていると思うのだろうけど、気候研究者の「最善」は、どうみても世界のことを考えるものではなかった」(p277)

という結論になる。

 このネット著者の言い分がすべて正しいとは思わない。しかし、真実の一部はついていると思う。

 この著作を読んで、思い出したのは、同じ訳者、渡辺正氏の

 「常温核融合スキャンダル 迷走科学の顛末」(原題=BAD SCIENCE、 朝日新聞社、1993年)

 原著者は、科学ジャーナリストのガリー・トーブス氏。この事件も、いかに研究費を稼ぐか、という科学とは本来直接関係ないところから起きたドタバタ劇だった。

 この本の「まえがき」には次のような「座右の銘」が掲げられている。

 常温核融合のドラマは、科学界とジャーナリズムの両方に当てはまる次の二点を教訓に残した。

 一 ものごとはよく調べる。見かけがどれほど単純でも、たいていは奥が深い。

 二 ものを書く前には、筋書きが整っているかどうかよく確かめる。

 このことは、温暖化スキャンダルの起きた今でも通用する教訓だろう。科学者にも、そして、科学ジャーナリストにとっても。2010.06.11

  追記 2010.06.15

  渡辺正氏は、このスキャンダルの最新の状況について

 「月刊化学」(化学同人、2010年3月号、5月号)の「時評」欄

に詳しい紹介記事を書いている。各国の報道や政府反応なども年表にしてあり、貴重な記事である。これを読むと、

 20世紀末あたりの高温化現象、いわゆる「ホッケースティック」など、

 地球温暖化という神話が崩壊寸前

であることが、ビビッドに伝わってくる。一読を進めたい。

 科学ジャーナリストの出番である。というか、その真価が問われる正念場だ。

|

« 久しぶりに元気の出る映画を見ました。間違って。大阪のロッキー「ボックス ! 」 | トップページ | 本屋大賞、「天地明察」  »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

クライメートゲート事件と常温核融合を対比させて論じるのは興味深いテーマだと思います。
ただ、常温核融合については、1989年当時の世間の評価とは異なり、今や多くの追試実験により常温核融合現象が存在するのは確実となっています。科学ジャーナリズムが現状を正しく報じれば、世間の評価も肯定的な方向へと変わっていくでしょう。

ガリー・トーブス氏の「常温核融合スキャンダル」は当時の研究を巡る状況を活写した点では良い書籍だと思いますが、今までの理論では説明できない新しい現象を解明しようとする努力に対して余りに無理解だったとも思います。

ガリー・トーブス氏が、現在の状況を調べて再び常温核融合について書く事を期待していたのですが、1年位前のインタビュー記事では彼はまだ常温核融合をニセ科学と誤認しているようでした。残念です。
「一 ものごとはよく調べる。見かけがどれほど単純でも、たいていは奥が深い。」という言葉は、ガリー・トーブス氏にこそ贈りたいと思います。1989年から今日までの20年余りの間に多くの追試論文が書かれています。しかし、理論構築はまだ議論百出状態であり、一見簡単に見えた常温核融合も単純ではなかったのです。

常温核融合についても「科学ジャーナリストの出番である。というか、その真価が問われる正念場だ。」というご意見に賛成です。

投稿: 浅学俊郎 | 2010年6月21日 (月) 01時10分


デ ィ ー プ ス ロ ー トって凄すぎ・・・!!
マジでテ ィ ム コまで飲まれてるのかと思ったぞwwww
こんな経験したらもう普通のフ ェ ラじゃ満足できないって!!(*゚∀゚)=3
http://tuki.imageoff.net/g8whieo/

投稿: ポカーンって感じだ(笑) | 2010年6月26日 (土) 23時29分


剃毛プレイやっちゃったーー!!ヽ(・∀・)ノ
ナオちゃん現役の看護師だから、ちん毛剃るのやたら上手かったし(笑)
フ ェ ラしてもらったけど、チョー敏感になってめちゃ気持ちいいぞ!!
こんな事でお金もらえるとか、この仕事まじ楽しすぎっすよ!!!!
http://uto.sirusiru.net/x3tjrcd/

投稿: みんなもやってみろよ!! | 2010年7月 4日 (日) 04時53分


http://c-bk2q1.tida.psyrents.net/
ここで何故かオレのメタボディが超人気wwwww
この前も一週間で8人と会って、40万も稼いじまった!!笑
おかげで美味いモンばっか食ってるから、さらにメタボディ増量中wwww

投稿: ついにオレの時代が到来www | 2010年7月10日 (土) 02時05分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/48609368

この記事へのトラックバック一覧です: 地球温暖化スキャンダル ネットメディアの威力まざまざ:

« 久しぶりに元気の出る映画を見ました。間違って。大阪のロッキー「ボックス ! 」 | トップページ | 本屋大賞、「天地明察」  »