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ああ、ポスドク 〝持参金〟480万円付きでも要らない現実

 たまたま「YAHOO! ニュース」を見ていたら、読売新聞配信の

 持参金480万円付きでも ポスドク就職支援苦戦

というショッキングな記事が目に入ってきた。ポスドクとは、博士研究員のことだ。要するに、科学技術振興機構が、文科省の事業費を使って、ポスドク雇用を持参金付きで後押ししようと、民間企業に募集を働きかけたが、募集40人に対し、採用が決まったのは、わずか29人。

 持参金480万円付きでもポスドクは要らない

という事態だ。日本には、現在、15000人ぐらいのポスドクが定職もなく、行き場を失っているが、この事態では、ポスドク問題解決は、ほとんど不可能のような気がする。

 伸び悩みの理由だが、読売新聞によると、企業が求める専門的な知識や技能と、ポスドクの能力に相当のズレがあるからだという。

 とすると、任期1年で、年収480万円で雇用しても、案外、伸び悩むことになるかもしれない。

 科学技術立国のこれが現実だとは、認めたくない惨状だ。

 こうなると、ポスドク側も、自分の狭い専門分野に閉じこもっていては、もはや突破口は開かれないことを、もっと冷徹に知るべきだ。大学の常勤の講師だけがすべてという時代はとうの昔に過ぎ去っている。

 カエルは熱湯に突き落とされれば、びっくりしてそこから飛び出て、やけど程度で助かる。しかし、少しずつ過熱された湯に長く浸かっていると、ゆで上がって結局致命傷になる。

 定職を求めているポスドクは今回のニュースを前者の熱湯と考えるべきではないか。将来の保障のない大学非常勤講師というぬるま湯に浸かっているととんでもないことになる。こう言うと、余計なお世話だという声がポスドクから聞こえて来そうだが、研究者養成には政府は巨額の税金を投じている。ポスドクはこの点の自覚が必要だ。それには自分の能力を大学だけではなく、専門以外の分野にも手を伸ばすなど、もっと広く社会で生かす努力を真剣に考えてほしい。そんなニュースだったように思う。2010.03.29 

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