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「横綱、がんばってください」の ?  激励に、なぜ朝青龍は激高したか

 横綱、朝青龍が

「横綱、がんばってください」

に激高し、声をかけた男性にケガをさせた。この騒動から、朝青龍は二週間後に引退に追い込まれた。なぜ、激励したのに、横綱は激高したのか、不思議だ。10代で日本に来て、大相撲に入ったから、言葉の微妙なニュアンスがわからず、誤解したと思っていた。

 ところが、2月5日のNHK教育テレビ「視点・論点」を見ていたら、山本浩法政大学教授が、朝青龍はこの2、3年は

 身体のコントロール

限界、ぎりぎりの土俵をつとめていて、肉体の限界にあったと解説していた。ハッと気づいたが、あまりの強さに、横綱は軽々と土俵をつとめていたように早合点しがちだが、そうではない。限界に達していたのだ。それなのに、これ以上、

がんばれ

とは何事か、とカチンときたのではないか。堪忍袋の緒が切れた。これには参った、そのとおりだろう。

 この視点・論点は

 朝青龍引退が問うこと

というタイトルで話していたが、それは、

 完結型の部屋制度に問題がある

と言うことだ。日本人弟子の育成、外国人力士の養成はもう限界に来ている。相撲協会が日本人若者の育成、外国人力士の育成について、前面に出る時期に来ているという結論だった。もはや一親方では対応できない。協会が前面にでるへきだという趣旨だった。そのとおりだ。

 朝青龍の親方のしつけが悪いというだけでは、限界であり、問題は一向に解決しない。新理事になった貴乃花親方も、大相撲界の改革には理事として協会全体の取り組みが必要だと認識しているだろうし、それが必要だ。

 この視点・論点の解説を聞いて、初めて今回の朝青龍引退の意味がわかった。要するに、もはや部屋制で完結するシステムは限界であり、協会が改革の前面に出る必要がある。それができていないから、今回のような騒動が起きた。協会の改革はようやく始まったが、この改革がさらに進まないと、第二、第三の朝青龍がこれからも出てくるだろう。そういうことだったのだ。この意味でも、朝青龍は相撲界の救世主だ。2010.02.05

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