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第四の男 ノーベル賞は3人までだが

 この二、三日、各部門のノーベル賞が選考委員会から発表されている。医学生理学賞、物理学賞に続いて、今日7日あたり、化学賞も発表される。明日は文学賞だ。

 ところで、すでに発表された医学生理学賞(3人受賞)、物理学賞(3人受賞)について、

 第四の男

にも賞を授与してもいいのではないか、あるいは、重要な貢献をしたことを選考委員会自身も認めるニュースが出ている(ノーベル賞は各部門3人までと規定されている)。

 まず、細胞の老化やがん化にかかわる染色体のテロメア構造と酵素の発見に授与された医学生理学賞。受賞の3氏の1980年代の研究が評価された。

 これに対し、ロシア通信は、一部のロシア科学者の声として、

 ロシア研究者、アレクセイ・オロブニコフ氏(現在、ロシア科学アカデミー生物化学物理研究員主任研究員)は、1961年にテロメアの長さが細胞の老化に関係しているとの理論研究を発表しており、同氏にも同賞を授与すべきであり、そうでないと「極めて不公平」

だと伝えている。同通信の取材に対して、オロブニコフ氏自身は

「ノーコメント」

としているという。第四の男、オロブニコフ氏がどの程度、3氏に影響を与えたのか、その見極めも必要だが、問題は、それなら、ロシア国内からオブロニコフ氏を選考委員会のあるスウェーデンのカロリンスカ研究所に対し、ノーベル賞にふさわしい業績であることをアピールする推薦状を毎年出していたかどうか、である。発表を見て、それなら、同氏も受賞資格があると後から主張するのは、おかしい。受賞した3氏は、それなりに獲得運動をこれまでしてきたのだから。ロシア人科学者自身、オブロニコフ氏の業績の重要性に気づいていなかったか、また、それを選考委員会にアピールしなかった責任も問われる。これを棚において、授与すべきであり、不公平と言うのは

 負け犬の遠吠え

と言われても仕方がないだろう。不公平と言うならば、毎年、じゃまくさい推薦手続きをした上で主張すべきであろう。

 もう一つ、光ファイバーなど光通信技術の実用化などで3氏が受賞した物理学賞。

 スウェーデンの王立科学アカデミーが発表した資料によると、受賞者の研究に先立つ基礎研究の一つとして、西沢潤一元東北大学長(首都大学東京学長も歴任)が提唱した光ファイバーの原理を紹介しているという。

 この場合には、西沢氏の研究が受賞者になにがしかの影響を与えていたことをアカデミー自身が認めていることになる。それでも、受賞者にはならなかったのはなぜか。影響が少なかったせいか、または強烈な推薦運動を展開しなかったか、それすらしなかったせいではないか。賞は向こうから自然にやってくるものではない。獲得するものであるという意識があまりに日本人には稀薄だ。これでは、アカデミーも

西沢さんは、あるいは日本は、賞など要らない

のだろうと考えても無理はない。はしたない組織的な獲得運動などしなくても、以心伝心、分かってもらえるだろうというのは、いかにも上品であり、日本的ではあるが、国際的には通用しない。

 それにしても、医学賞にしろ、物理学賞にしろ、ノーベル賞はもともとあった理論や基礎重視の選考基準が最近は、薄らいでいるように感じる。

 応用重視のノーベル賞選考には異論がある。2009.10.07

 追記。

 あす8日には、ノーベル文学賞が発表される予定だが、日本人では話題豊富な村上春樹氏が注目されている。ばかばかしい限りだ。

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