« ビートルズ、ビートルズ 深夜ひとりで飲む酒は | トップページ | いつも気になる茶畑  リーマンショックを遠く離れて »

鳩山論文、「ニューズウィーク」日本版は「騒ぎ過ぎだろう」

 久しぶりに、「ニューズウイーク日本版」9.16号を買って読んだ。鳩山論文について

 鳩山政権「反米か」

と大きく取り上げていたからだ。「ハトヤマは反米主義」の疑心暗鬼について、同誌記者(横田孝)が書いているのだが、結論は

「騒ぎすぎだろう」

というものであり、私も、先日書いたが、そのとおりだと思う。鳩山由紀夫民主党代表は、反米どころか、また、親米どころか、完全な

アメリカ大好き人間

である。その根拠は、先日書いたかなり長い日本語全文を読めば明々白々であるが、ここでは別の観点から、指摘することもできる。

 一つは、鳩山氏は1970年代の若き日、「オペレーションズ・リサーチ(OR)」の少壮学者として、米スタンフォード大大学院博士課程に在籍しているからだ。この分野では米国は日本をはるかに抜きん出た人材を当時次々と輩出していたから、

あこがれのアメリカ

であったはずだ。高度な数学を駆使し、限られた資源をどうシステムに配分すれば、最適な戦略、あるいは戦術になるか、それを確率論的に導く学問だ。簡単に言えば

 適材適所の学問

といえるだろう。文系学問とは違って、理系の研究は言い訳やごまかしが効かないことから、我彼のあまりの違いに、こうした若き日の鳩山氏は、米国のすごさを肌身で、どころか骨の髄まで感じ、強烈な印象を抱いたはずである。アメリカの偉大さに心酔していたといっても過言ではないだろう。こうした経験は生涯忘れることはない。こうしたことから鳩山氏が反米であるはずがない。

 二つ目は、留学時代から、アメリカの国技でもあるアメフトに親しんでいるからだ。それも指令塔役のクォーターバック(QB)であり、留学から数十年たった現在も趣味としてアメフトを楽しんでいるらしい。もっとも、正式種目としてのアメフトではなく、防具も着けず、タッチダウンもない。つまり、健康スポーツとしての「タッチフットボール」らしい。いわば、野球流に言えば「草アメフト」と言ったところか。それでも、国技のアメフトの草野球版なのだ。それを留学後もずっと楽しんできた鳩山氏が反米であるはずがない。趣味は「タッチフットボール」としている鳩山氏の場合、むしろ心配すべきは

 アメリカ大好き人間

の危うさである。このことが、日本の国益を損なうことがないか、日本国民は注視していくべきであろう。その意味で、日本人こそ

 「ハトヤマはアメリカ大好き人間」の疑心暗鬼

になるべきではないか。こうした二つの事実についての指摘は同誌にはないが、同誌を読んで強くそう思った。

 リーマン・ショックからちょうど1年、明日から満61歳の2009.09.13

  リーマン・ブラザーズは全米第4位の証券会社だったが、経営破たん。続いて、シティ、バンカメ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴの4大銀行が破たん。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、メリルリンチの3大証券会社も破たん、公的資金投入による政府救済となった。

 NHK番組「金融危機から1年/マネー復活」

を放送していた。わずか1年で、

 当時、二度と危機を招かないための政策として指摘されていた金融機関に対する金融規制の強化は、アメリカの金融センターとしての競争力を低下させるとして金融界では反対

が勢力を持ち始めているという。議会へのロビー活動が活発化しているのだ。そして、救済を受けた銀行や投資銀行、証券会社は、リスクに果敢に挑戦し、利益を上げている幹部社員には常識はずれの高額ボーナスを、またぞろ払っているという。

 野放図を改め、消費者を保護するために、責任の負える範囲で投資するよう金融機関の資本に対する規制をいくら強化しても、短期的な利益に走りがちな、こうした報酬制度の規制に踏み込まなければ、再び、金融界はこぞってさらにリスクの高い商品を開発し、リスクがあることを忘れて暴走するだろう。なぜなら、3カ月ごとに報酬改訂があり、よりリスクの高い商品取引で成功すれば、べらぼうなボーナスを受け取ることができる。しかし、たとえ取引に失敗しても、せいぜい解雇になるだけであり、全財産没収というわけではない。となれば、誰だって、一発勝負の一攫千金を狙う。なにしろ失敗しても失うものはほとんどないのだから。これでは私利私欲を慎めといっても無理な話である。その結果、こうした金融界の代表的な機関が国の救済なしには破滅から立ち直れないというのは、どう考えても異常である。感覚が麻痺しているとしか言いようがない。

 こんなことでは、1年前よりもさらに規模の大きい危機、言いたくはないが、恐慌と言ってもいい状態が出現するだろう。これは、予言でも、予想でもない。確実に現実になるだろうと言わざるを得ない事態である。

 そんな感想を持った番組であった。

 金融危機から1年、9月15日になっても、依然としてウォール街には懲りない面々が今も徘徊している。

 アメリカ政府の監督責任は重大である。2009.09.13

|

« ビートルズ、ビートルズ 深夜ひとりで飲む酒は | トップページ | いつも気になる茶畑  リーマンショックを遠く離れて »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533942/46198276

この記事へのトラックバック一覧です: 鳩山論文、「ニューズウィーク」日本版は「騒ぎ過ぎだろう」:

« ビートルズ、ビートルズ 深夜ひとりで飲む酒は | トップページ | いつも気になる茶畑  リーマンショックを遠く離れて »