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古橋廣之進と湯川秀樹の共通点 泳心一路と真実一路

 土曜日の地味な番組「NHKアーカイブス」を見ていたら、最近亡くなった古橋廣之進(浜松市出身)氏を取り上げた

 フジヤマのトビウオ

を紹介していた。現在、小生、同氏が若き日、水泳練習に励んだ浜名湖の近くに住んでいるせいか、興味をもって拝見した。拝見して、思ったのは、同氏と、中間子論で日本人初のノーベル賞(物理学)を受賞した湯川秀樹博士との共通点である。ともに、GHQ占領下の敗戦直後に、分野こそ違え、打ちひしがれた日本人に希望とこれから生きていく上での勇気を与えて、一躍、脚光を浴びた人物である。

 かたや古橋氏は、昭和24年8月、ロサンゼルスの全米水泳選手権大会で優勝

 かたや湯川氏は、昭和24年12月、日本人初のノーベル賞(物理学)受賞

という快挙を成し遂げた。かたや日本スポーツ界に、かたや日本学術界に大きな希望をもたらした。古橋氏の場合、1500m自由形で、

 18分29秒9のぶっちぎりの世界新記録、決勝では、なみいる米国選手を圧倒的な差をつけてこの記録でゴールしたというのだから、米国に戦争で負けた日本人にはたまらない熱狂であったであろう(実況はラジオ放送。生の「ライブ」ではなかったかもしれない)。

 このとき、ライバルだったのが、橋爪四郎選手で、これまたぶっちぎりの世界新記録

 18分32秒

の2位だった。このライバルの存在こそ、恵まれた体格と体力、そして「魚になるまで泳ぐ」という並外れた努力にもまして古橋氏を世界記録に駆り立てた原動力だったのではないかということをこの番組で知った。同じ年齢(しかも同じ9月生まれで、四日だけ古橋氏が年上)の橋爪氏を見出したのは、古橋氏自身であった。

 このライバルの存在については、湯川氏にも当てはまる。終生のライバルである、同級生の朝永振一郎氏(後に湯川氏と同様、ノーベル物理学賞受賞)である。

 古橋氏の座右の言葉は

「泳心一路」

だが、湯川氏は、さしずめ

「真実一路」

ということか。広く国民に親しまれたという点では、古橋氏がより大きな存在であったろう。国民に偉大な記録も残してくれたが、国民の心に記憶も残してくれたその功績は大きい。静岡県民にとってはなおさらだろう。2009.09.04

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