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官僚たちの冷夏  

 歩いて10分ほどのところにある浜松市立中央図書館に足を運んだ。最近、週刊誌ばかり読んでいて、頭が雑然としてきたので、気分直しに、日ごろはなかなか見ることのできない、いろいろな季刊雑誌、機関誌をまとめて読んでみたいと思ったからである。

 報道特集 官僚たちの冷夏

という特集をしている雑誌を見つけた。「エネルギーフォーラム」2009年9月号(株 エネルギーフォーラム)である。今夏の気象と重ねていて、うまいタイトルである。センスがいい。もちろん、城山三郎さんの「官僚たちの夏」をもじっており、昭和30年代の通産省を描いた小説である。高度成長を懸命に支えた通産官僚たちの気概を描いて、最近、テレビドラマにもなっている。

 この雑誌の性格は、巻頭記事に、電力中央研究所理事長(各務正博氏)がでかでかとしたカラー写真付きで登場していたり、裏表紙のカラー広告が東京電力であることから、おおよそ見当がつく。ただ、官僚を取り上げているこの特集は、そういうこととは別に、あまり週刊誌では見られない官僚の側からの意見も掲載されており、耳を傾けたい視点、提言もあった。

 時代遅れの産物として解体も  !? 問われる経産官僚の功罪 

                         高杉次郎 政治経済ジャーナリスト

のほか、面白いのは、インタビューで

 通産官僚だった川口順子自民党参院議員 

   官僚だけを叩いても何も変わらない 

   官僚は政治(家)がしっかりしてほしいと言っているだけ

とか、同じく通産官僚だった松井孝治民主党参院議員

   摩擦を恐れないで大きな(幅広い?)視点から政策提言をしてほしい

とか、バランスをとって掲載している。でも、民主党は、官僚は政策について発言する必要なしと、官僚にクギを刺しているというか、明言しているのではなかったか。

 さらに、レポートとして、

 日本型官僚制度は行き詰ったのか ?

 最後には、

 匿名証言 エネルギー業界関係者の証言として

   今も変わらない有能さ、したたかさの伝統

 と書いて、官僚にエール ? を送っている。

 なかなか読み応えのある特集であった。

 このほか、9月21日号「出版ダイジェスト」には、

 偽装のメカニズム

と題して、最近の事例の偽装表示、リコール隠蔽、偽装請負、脱税、粉飾決算などを3ページにわたって取り上げた最近の本を取り上げていた。偽装、偽造、捏造の実態と歴史というわけだ。詳しくは、同ダイジェストを見てほしいが、「偽装通貨」「嘘とだましの心理学」「最近の逆粉飾」などさまざまなウソにまつわる本が紹介されているのを見るにつけ、つくづく

 人間とは、ウソをつく動物のことである

と定義できるのではないかとさえ思った。

 ときどき、フラっと図書館に行くのもいいものだ。2009.09.29 

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