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政変 岩見隆夫「サンデー時評」の危惧

 毎日新聞の編集委員だった岩見隆夫氏には、田中角栄元首相が失脚した時の政変、つまり椎名裁定やその結果誕生した三木政権の秘密について、まとめたドキュメンタリー

『政変』(角川文庫)

がある。今読んでも面白い名著だ。その岩見氏が『サンデー毎日』10月4日号の

岩見隆夫の「サンデー毎日」時評第580回

「国民目線」、こんどは民主党の番だよ

として、鳩山内閣始動に注文している。結論を言えば

「民主党のマニフェストは決していい出来ではなかった。それを金科玉条にしすぎると期待が危惧に転化する恐れがある」

というものだ。理工系指導者で占められている中国政府のように、荒っぽい断行一点張りでは小泉改革の二の舞とも警告している。そうではなくて、国民の多数派が期待するものを、国民目線で謙虚に敏感に探求することから、内閣の仕事を始めなければならないと助言している。

 数十年にわたって政治や国会を取材し続けてきた岩見氏も、また、民主党政権の危うさ、弱点を危惧している。民主党の誰とは名指しこそしていないが、菅直人氏の暴走を気にしての助言だろう。さらに、岩見氏はこの時評の最後で

 小沢さん、目を閉じてばかりいないて゛

と「哀願調で ? 」呼びかけているのが、印象的だ。岩見氏もまた、脱官僚政治=党権力の強大化、を恐れる立花隆氏と同様の危惧があるからだろう。

 政治が面白くなってきたが、暴走の危惧もかつてないほどに高まってきた。脱官僚政治の果てに、スターリン恐怖政治が登場するのでは「国民目線」もへったくれもない。

 これから1年、政治の季節だ。有権者には投票だけでなく、監視の責任があろう。

 敬老の日 2009.09.21

 追記。

 この『サンデー毎日』10月4日号

には、ある高名なM脳科学者の

文明の星時間 第82回 ボーア・アインシュタイン論争

が掲載されている。書き出しは「人間の脳は、孤立していてはその潜在能力を発揮することはできない」。量子力学をめぐるコペンハーゲン解釈について書きなぐったものだが、読んでいやになった。ひどい。いかなるテーマも脳にかかわり、こじつけて解釈可能であるということを巧みにとらえて論を展開している。解釈はいかようにも可能だが、それを証明することは不可能であることを目ざとく突いている。ニセ科学の典型であり、常套手段である。最後に、両天才科学者の写った一枚の残された写真を取り上げて、

 「そこには、人間の思想史における一つの『星時間』があった」

では、意味不明であるばかりか、読者をバカにしていて、いかにもひどいではないか。論争は問題点を深めるにはいいことだと言っているにすぎない。当たり前すぎて、あまりにもばかばかしい。星時間うんぬん、こんな与太話を、歴とした新聞社系週刊誌が長々と掲載するとは信じがたい。テレビ出演などもあるからといって、高名に踊らされてはなるまい。

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