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旧浦上天主堂の遺壁 消えたもう一つの「原爆ドーム」

 NHKが長崎原爆の日、日曜日に祈念式典を生中継しているのを見た。もう十数年、長崎には訪れていないので、せめてテレビで、思いを新たにしたいと考えていたら、

 原爆で破壊された旧浦上天主堂の遺壁の一部

が映しだされていた。式典の行われている平和公園にほぼ隣接する「爆心地」公園にあるものらしいが、尖塔の部分には聖者が立っていたのには、驚いた。現在の浦上天主堂は戦後、被爆して破壊された旧天主堂を完全に撤去し、すっかりその地に再建されたものと記憶していたので、まさか、その一部が移設されて、いまも残っているとは知らなかった。不明を恥じた。

 これが、消えたもう一つの「原爆ドーム」の一部

ということになる。この点について、静岡新聞の日曜日付書評欄で、九州大准教授の直野章子氏が、

 『消えたもう一つの「原爆ドーム』(高瀬毅、平凡社)

を紹介していた。なぜ、貴重な「もう一つの原爆ドーム=旧浦上天主堂」が完全に撤去されたのか、しかも、占領後の、しかも、原水爆禁止運動が盛り上がりを見せていた最中に完全撤去が決まったのか。その謎に迫っているという。キリスト教徒が、アジアでも名だたる大教会の真上で、原爆をさく裂させたとなると、「罪の象徴」となる危険性があり、米国としても完全撤去をひそかに工作したのではないか、という見立てらしい。

 そうした戦後史は、長崎平和公園の式典だけをみていては分からない。そんなことを思い知らされた映像だった。ただし、NHKの番組では、こうした説明は一切なかった。ただ、映像だけが、ズームアップされていた。少し不親切である。テロップで説明して欲しかった。しかし、そのおかげで、勉強にはなった。

 それはともかく、ぜひ、一度、読んでみたい本だ。2009.08.10

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