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虫の世界にも表情がある  昆虫4億年の旅

 大きく引き伸ばしたおかげで、虫の世界にも顔に表情があることがわかる。そんな今森光彦さん(里山昆虫写真家)の写真展「昆虫4億年の旅」(静岡アートギャラリー)である。カラーで撮影した理由がわかった。カラーだから、表情がよく表現できており、美しい。モノクロではこうはいかない。見終わって、入場料800円は安いと思った。

 その代表なのが、セミである。写真展では、

 ヨツコブツノゼミ

 ミツコブツノゼミ(  ブラジル )

  トゲツノゼミ( コスタリカ )

  クロトゲボウシツノゼミ( インドネシア )

である。クロトゲボウシツノゼミなどは、まるで頭巾をかぶったような翁のような表情である。貫禄がある。愉快なヨツコブツノゼミとは好対照である。

 そのほか、私にも馴染み深いショウリョウバッタについては、

 ショウリョウバッタのひげ時計

が面白い。あの長い二本のひげを人間がいじった時、二本のひげが、左右別々に固定される。これがあたかも、アナログ時計の文字盤の上をぐるぐる回る針のように見える。それぞれに表情がある。それを真正面から撮影した7枚組みの写真である。ショウリョウバッタがこんなに表情豊かだったとは知らなかった。

 進化とはかくもたくみであり、精妙なのか、と感嘆したのは、

 ツチバチのメスに擬態するハンマーオーキッド(オーストラリア)

という植物である。写真説明によると、花弁の一部を、オスバチがメスと勘違いして、後ろから羽交い絞めにして連れ去ろうとすると、なんと、花弁の先がちょうつがいになっていて、回転し、その拍子に花粉がオスバチの背中にくっつく。してやったりと植物が思っているかどうかは、わからないが、驚異の仕掛けである。これも進化のなせる業だとすれば、植物が虫をだますのだから、驚異以外のなにものでもない。

 こうしたことも、1メートル四方の大きな画面にして、しかも、その一部始終を4枚の組写真にしてみせてくれるから、いかにも迫力があり、わかりやすい。ビデオ以上に迫力がある。見るものに考える時間を与えてくれるので、驚きも倍加する。

 植物は昆虫を巧みにだます

そんな世界を垣間見た。

 進化の驚異については、いわゆる素数ゼミである17年ゼミ(アメリカ)も紹介されていた。正確には、セプテンデキュラというのだそうだが、写真説明によると、大量に庭に群がると、その鳴き声で人の声が聞こえなくなるという。素数年に羽化するので天敵にも会わず、それほど大量に発生するのだろう。びっしり木にしがみついている17年ゼミは異様な光景だ。

 一部だけの紹介にとどめるが、確かに

昆虫の世界にも表情がある

ということを実感した。

だから、昆虫との出会いは

一期一会

なのである。2009.08.04 

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