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HACHI  言っては何だが、犬を擬人化してはいないか

 私と同じ世代のR.ギア(59歳)が主演するというので観に行った。

 映画「HACHI 約束の犬」

である。この映画を見て、まず、ギアになぜ出演依頼が来たのかがわかった。彼は愛犬家であるからだろう。演技だけでは、あそこまで犬を手なづけることは難しい。この映画は、愛犬家にはたまらない映画ではあろう。

 ただ、心配なのは、忠犬ハチ公物語という人間に都合のいい話を、きっと犬も、人間同様に行動で示したと考えるのは、人間の勘違い、というか傲慢ではないか、という点だ。擬人化の誤りを犯しているような気がした。

 そもそも、同じ哺乳類であるとはいえ、

 人間の脳と、犬の脳とはまったく異なる構造と機能を持っている

ということを忘れてはなるまい。映画では、犬の目に人間世界がどのように映るかというモノクロ映像を出していたが、やりすぎではないか。ためにする映像である。

 犬には犬の世界がある。

 このことを忘れた映画だったと思う。ご主人様のお帰りを、ご主人様が死んでしまった後も、自らが死ぬまで10年も続ける。二君に仕えず、これぞ忠義である。そんな解釈は人間のあさはかさを示すものではあっても、犬にとってはあずかり知らぬ話であろう。迷惑な話だろう。お涙頂戴の映画にはちょくちょく人間の傲慢さを映し出すおかしな点があるので、だまされないよう、ご都合主義には注意が必要だ。

 ハチよ、人間の傲慢さを許してくれ。2009.08.16

  世の中、いろいろあるもので、「忠犬ハチ公のふるさと」とも言うべき秋田県の大館市では、8月16日夜の「大文字の送り火」で、いろいろ論議を呼んだが、結局

 大文字ではなく、「犬」文字で点火

した。その映像をテレビで拝見したが、あまりいい気分ではなかった。京都の送り火では絶対に実現しないイベントであろう。いくら秋田犬のふるさととはいえ、送り火に「犬」はなかろう。手段を選ばず、これ宣伝では、あまりに節操がない。

 秋田県民の矜持を疑う。

 鳳凰山に「大」の文字が点火されると、点の位置に、反射板による「・」が点灯した。大文字の送り火と言えば、京都・五山の送り火が有名だが、毎年、いたずらされないよう、この「点」の位置に監視員を配置しているのを思い出した。私も一度だけ、この監視員とともに、8月16日夜の大文字山に登ったことがある。

 去年の8月16日は、私は京・四条大橋でこの五山の送り火を眺めた。雨上がりで少し蒸し暑かったが、川風の中、京の風情があった。

 「犬」では、去りゆく夏も興ざめだ「ワン」。2009.08.17

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