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あなたの1票は、住所によって差別されています 国民審査権の活用

 衆院選で300議席を超えるなど、民主党の歴史的な勝利が確実となっている。何しろ、文部科学大臣の塩谷立さんが静岡8区(浜松市中区)の小選挙区で落選、今、東海ブロック比例区(定数21)でかろうじて、滑り込んだというのだから、驚くほかはない。民主党は

 「本日、政権交代。」

 大惨敗の自民党は

 「日本を壊すな。」

という全面広告を全国紙にも地方紙にも打って、双方必死の戦いであった。そんな中、地方紙には載らなかったが、全国紙、たとえば朝日新聞には、こんな意見広告が1ページを割いて、掲載された。

 「一人一票」を実現する方法があります:

最高裁裁判官に対する国民審査権を行使することです。

 あなたの1票は、住所によって差別されています。

というのである。その例として、東京1区は、高知3区の選挙権を1票とした場合、

 衆議院    0.5票

 参議院については、鳥取県の選挙権を1票とした場合、

 参議院    0.2票

という数字を掲げている(静岡1区では、それぞれ、0.6票、0.3票)。参議院の場合、人口比では東京に比べて、鳥取県の有権者は5人分の重みがあるというわけだ。過疎地ほど1票の重みは増す。

 こうした実態について、最高裁はどういう判決を下したか。意見広告は、今回審査を受ける9人の裁判官について、2007年最高裁判決で、那須弘平裁判官と涌井紀夫裁判官は、「1票の不平等」を「憲法に適合し有効」と判断したから、だから、1票の不平等に反対なら、

 有権者は国民審査で、これらの裁判官に「×」をつけよう 

と呼びかけている。呼びかけ人は一人一票実現国民会議。どんなメンバーかと思ったら、ジャーナリストでは

 屋山太郎、櫻井よしこ、大宅映子

など、首都圏の住民か、首都圏で活躍している人である。なぜか長島一茂(野球評論家)なんかも入っているが、総勢40人。

 こうした意見広告は、国民審査が形骸化している中、審査の活用策としては意義がある。ただ、1票の格差是正だけで国民審査を活用するには物足りないし、限界もある。

 国民主権の下では、最高裁も批判にさらされるということを明確にするには、県単位の弁護士会、あるいは日本弁護士連合会による裁判官ごとの評価書の公表が大事であろう。これを参考に有権者が国民審査を行うというもので、今後、論議が必要だろう。今回の意見広告は、そうした試みの第一歩として意義がある。2009.08.31

後日談。2009.09.02

目立たないが、9月2日静岡新聞の片隅に、2段で

 最高裁国民審査 9裁判官 信任

と出ている。当たり前であり、ニュース性はない。問題は、上記の涌井、那須両裁判官がどの程度、「×」が付いたか、である。

 新聞によると、

 櫻井=465万票、竹内=449万票、涌井=517万票、田原=436万票、

 金築=431万票、那須=498万票、竹崎=418万票、近藤=410万票、

 宮川=401万票

であり、明らかに、有意に涌井、那須両裁判官の票数がほかよりも多い(端数切り捨て)。これは一人一票実現国民会議の意見広告という組織的な運動のせいだろう。ざっとだが、この広告を見た人のうちの50万人が意識的に両裁判官に「×」をつけたのだろう。

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