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100年後が恐ろしい ? 当たった気象庁の温暖化予測

 気象庁が、多数の死者、行方不明者を出したこのところの山口県、九州北部の記録的な豪雨について、

 平成21年7月中国・九州北部豪雨

と命名した。それほど、記録的な豪雨だったことを気象庁は認めたということであろう。なにしろ、特別擁護老人ホームに大量の土砂が流入し、多くの死者・行方不明者を出した山口県防府市では、降り始めた19日午後1時から21日午後4時までの2日間の総雨量が298ミリ、21日午前9時20分までの1時間には、防府市で観測史上最大の71ミリ。九州北部の各地でも、軒並み、降り始めからの雨量が500ミリを超えた。太宰府市では、26日夕方までの72時間(三日間)雨量が月間降水量平年値のほぼ2倍の609ミリに達したほか、北九州市の隣りの飯塚市で、559ミリなど、いずれも観測史上最多を記録した。

 なんとも、ものすごい雨量だ。これでは、気象庁が今回の豪雨に名前を付けるのももっともだ。

 ところで、今回のような記録的な豪雨について、気象庁は、予測できなかったのだろうか。こういうと、大抵の人は、それは無理だ、そこまで気象庁を責めるのはかわいそうだ。そんな声が聞こえてきそうだ。だが、実は、気象庁は

「だから、言わないこっちゃない。予想したとおりになったでしょ」

と言うかも知れない。というのは、共同通信社の配信だが、かつて北國新聞夕刊(2004年10月6日付)に、そんなコンピューター・シュミレーション予測が、カラー地図付きで、そしてこんな見出しで出ているのだ。

 気象庁予測/100年後の夏は大雨続き/温暖化で降水量20%増

これだと、たいしたことはない、と思うかも知れない。しかし、よく、本文記事を読んでみると、例えば、出だしはこうなっている。

 「温暖化の影響で百年後の夏には、北海道を除いて全国的に降水量が20%以上増加し、北陸、山陰、九州北部では一回に降る雨の量も大幅に増えるとする予測結果を、気象庁気候情報課の石原幸司係長らのグループが6日までにまとめた。福岡市で開催の日本気象学会で報告。本年度中に気象庁が公表する「地球温暖化予測情報」に盛り込む」

 「降雨強度も、九州南部を除いて全国的に約20%増加するが、特に北陸、山陰、九州北部ではより強くなる傾向が出た。」

 「これは、異常気象をもたらすエルニーニョ現象の発生時に似た大気の変化が起き、温かく湿った空気が日本に入り込みやすくなるためで」

 「降水量の増加だけでなく、梅雨明けも遅くなるという」

というのだ。わが故郷、北陸も危ないのだ。それはともかく、いずれの予測も、おおむね5年後の今回に当てはまっており、当たっている。7月ももう終わりというのに、梅雨の出口はなかなかみえない。平年梅雨明けは、九州北部では7月18日、私の住む東海では、20日。今年は10日前後も遅れている。しかも、今後一週間の予想天気では雲の多い天気が続く見込みであり、梅雨明けは異常に遅れそうだ。今回の豪雨の原因も、南西から熱帯並みの湿った温かい空気が大量に流れ込んだからだというから、100年後の予測と一致している。

 記事には、シュミレーションの結果の100年後降雨量分布が、日本地図上でカラー表示されている。気象研究所が開発した地域気候モデルで、1981年-2000年と、その百年後の2081年-2100年の6月-9月の気象を計算、比較した。温暖化シナリオとしては、政府間パネルによるシナリオのうち、温室効果ガスの排出が今後も比較的高水準で続くケースを採用したという。

 念のために言うが、この予測は100年後である。しかし、この予測が公表されて、今年で5年、早くも、大筋で予測がどうやら当たっているというのには、驚く。温暖化が、あるいは気候変動がこの調子でいくと、

 100年後が恐ろしい? 2009.07.28

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コメント

本当に降水量は年々増加していますか?
世界
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_wld_r.html
日本 http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_jpn_r.html
また温暖化は進行中でしょうか?
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_wld.html
 私には2000年以降は気温上昇は見られないと思います。
将来や未来の話は予言と同レベルですが現在はわかります。
今少し冷静な議論が必要と思います。 現在梅雨前線が北上しないのはエルニーニョ現象が原因と思います。

投稿: | 2009年7月28日 (火) 21時39分

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